真空ホロウのミニアルバム『少年A』が5月8日にリリースされた。これまでの作品も、光と闇が交互に押し寄せてくるようなヒリヒリとした雰囲気を持つ彼らの楽曲ではあったが、今作は1枚を通して“媚年A”を題材に書かれた歌詞は、狂気を孕み、悲しみが混在した緊張感のある世界を映し出していた。またサウンドは、メジャーになって2枚目ということもあり、真空ホロウの音をより追究したことを想像させる。エッジの効いたガレージサウンドで聴かせる1曲目『アナフィラキシーショック』から強烈なインパクトを放ち、アコースティックギターの音色が光る歌謡ロックチューンの『媚年A』や、彼らにしては珍しい80's感のある4つ打ちダンスナンバー『Balance cont(r)ol』、ラストの『ミラードール』ではストリングスを起用するなど、進化した彼らが見て取れた。異彩を放ちながら進み続ける真空ホロウのこれからがより楽しみになる1枚ではないだろうか。（Rooftop：やまだともこ）

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