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坂本司 「何が困るかって」

創元推理文庫
680yen+tax

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 ブラックなユーモア満載の短編集。平凡な日々に溶け込み“いつも通り”のはずなのに、なぜか“何かがおかしい”と違和感や恐怖を感じる。人間の狂気や意地悪な暗黒面を描いており、どの視点から解釈するかによって、こうも見え方、捉え方が違うのか! と恐怖を通り越して、作者の巧妙な視点トリックにまんまと引っかかる! 普段の生活の中でも自分では良かれと思って行なったことが実は、他人から見たらとんでもない皮肉に繋がっているかもしれない、と考えてしまうほど、皮肉と意外性がつまった作品。普段は小説を読まない方も短編集なのでとても読みやすく、個人的には「いじわるゲーム」と「ぶつん」のエグさと性癖を感じられる表現がとてもたまらない! 心がほっこり温まる作品もあるので、お気に入りのショートストーリーを是非、読んで欲しい!(阿佐ヶ谷ロフトA:おくはらしおり)