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川本三郎 / 「男はつらいよ」を旅する

新潮社
1,512yen(tax in)

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 ノスタルジーな風景と言っても、世代によって感覚は違うかもしれません。私は田舎育ちなので、田んぼや古い建物がある町並みや商店街にとても惹かれます。大正時代の建物や、明治時代の建物、昭和の町並み。なんてカッコイイのだろうと思ってしまいます。川本さんの『「男はつらいよ」を旅する』を読むと、何度も戦前と戦後、そして震災後の風景の違いを改めて考えさせられました。それくらい、一度できた文化が変わるという事は大変なことで、一度焼け野原になってしまった土地は全く違う町並みになってしまうのだなと感じます。その時代を生きた人の感覚というものはとても貴重です。映画の解説を聞きながらのロケ地の現在を知れるのも面白いです。寅さんの映画好き、古き良き日本が好きな人にはおすすめの本です。そして、改めて失われて行く風景を活字で感じました。今の日本の文化を大切にしながら、確認する旅に出かけたくなる1冊です。(NAKED LOFT:日野 弘美)