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植本一子 / 家族最後の日

太田出版
1,700yen+tax

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 前作『かなわない』は1年足らずで既に5刷のスマッシュヒット。写真家の枠に収まらないご活躍の植本一子さんの新刊です。前作『かなわない』ではしんどい、本当にしんどい毎日のなかにも恋人との恋愛模様といった感情的避難所的なエピソードがあったように思います。しかし今作にはタイトルに違わず逃げ場なし。因縁の実母との絶縁宣言、夫(ラッパーのECDさん)の実弟の自殺、そしてその夫の癌発覚と続きます。末井昭さん、早川義夫さん等随筆の達人方を以てして「ただの日記が、なぜこんなにも面白いのか」と言わしめる一子さんの文章の魅力。そんな「ただの日記」は読み出すと本当に止まりません。本のレビューにこれほど使い古された言葉もないのですが、それでも言わずにはいられない! 綴られた彼女の毎日を追体験するのはやはりとてもしんどいのに、何故なのか。是非たくさんの方にお読み頂き、どなたかに教えてほしいのです!!(ロフトプラスワン:小中奏香)