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穂村弘 / 野良猫を尊敬した日

講談社
1,512yen(tax in)

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 いつも自信がなく、自分に「良い事なんて起こる訳がない!」と思い生きている。だから人の好意も、「いやいや、この人が優しいのは仕事だからだぞ!」と思ったり、「良くしてくれたから、私も何倍にしてお返しないといけない!」とひたすら頑張り続ける思考になる。心が弱いといい人は紙一重。人は臆病だからこそ、誰かの弱さを知ってあげられるし、手を差し伸べる事ができるのかもしれない。そして、そんな事を考えていると、全てがめんどくさくなり布団の中で暮らしたいという気持ちになる。そんな全てのダメ人間の気持ちをとても面白おかしくエッセイにしてくれているのではないのか!? 穂村先生のエッセイを読むと、こんな性格でも良いのかもしれないと救われる。そして、こんな性格だからこそ楽しめる世界の見方を教えてくれるのだ。ぜひ『野良猫を尊敬した日』を布団の中で、手の届く範囲に飲み物を置き、パンをかじりつつ読んでほしい。(ネイキッドロフト:日野弘美)