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トップレビュー最も危険なアメリカ映画『國民の創生』から『バック・トゥ・ザ・フューチャー』まで / 町山智浩

最も危険なアメリカ映画『國民の創生』から『バック・トゥ・ザ・フューチャー』まで / 町山智浩

2016.12.01   CULTURE | BOOK

集英社インターナショナル
1,200yen+tax

 今回は名著『映画の見方が変わる本』シリーズの最新作といってもいい町山智浩の新刊について。製作者の意図からの考察と過去の芸術作品の引用を絡めて、一つの映画に隠された真実が見えてくる著者の作品群の中にあって、今回はまさに今のアメリカが理解できる。なぜ、『最も危険な』大統領トランプが誕生できたのか。この本で紹介されている映画を通して、それを受け入れる土壌が昔から確実にあり、また、大衆娯楽という名の下で僕達に入り込んでいたことが理解できる。そして、それと戦い続けてきたもう一つのアメリカの勝利の形こそがマイノリティであるオバマ大統領就任だったことも。『フォレスト・ガンプ』や『バックトゥザ・フューチャー』はもう観れない。この本に書かれた真実は現在日本にも当てはまる現実でもある。戦争や排他主義がもたらす社会の歪み。これを読んでNetflixの『13th -憲法修正第13条-』を観るのを強くお勧めしたい。(Loft PlusOne West:松井良太)

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