どうしようもなく落ち込む時がある。そんな時音楽を爆音で聴きながら本を読む。本の中の主人公に自分を重ね、自分だけではないと思ったり、その人の言動に笑ったり、違う世界にトリップしたりする。私は国語が苦手だし、あまり上手に日本語が書けません。でも本の中の主人公に感情移入したり、物語を楽しむ事はできる。そんな国語が苦手な人ほど、この本を読んでほしい。又吉さんの幼少期の体験や本を読む「キッカケ」、そして今まで執筆した本、小説「火花」を書くまでが書かれている。これまで又吉さんの人生にどのように本が影響を与え、今も読み続けるのかがわかる。本を読んでみてください。本を読んで感じたことが他人と違う方が面白い。同じ本を読んで全員が同じ感想でなくてよいのである。あなただけが感じることが全てだ。あなただけの夜を乗り越える一冊に出会えることを願う。そんな本との出会い方を教えてくれる一冊である。（Naked Loft：日野弘美）