「百聞は一見にしかず」この本を読んで感じた言葉だ。諸外国でも未だに問題とされる事がある黒人差別。生まれもった肌の色とはいえ、そこに大きな壁が立ちはだかっているのが現実である。現地ガイドがいるにしても途上国、ましてや少数民族の住む場所に飛び込むのは危険。観光を止められるような場所もある。この本には止められても止まらない、進むことを決して諦めないヨシダナギのアフリカへの愛情を感じることが出来る。黒人差別どころか白人差別を受けるも、幼少からの憧れの地であるアフリカへと向かう旅路の記憶と現地の少数民族の貴重なフォトグラフィーが詰め込まれている。夢の地へと向かうことに必要なのは、知識や財力などではなく、勇気と行動力であるのではないか。夢へ向かう人間は真っ直ぐでひたむきであり、魅力的である。差別をも打ち破ったヨシダナギの魅力にあなたも夢中になるだろう。(ロフトプラスワン:大宮れな)