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トップレビューオールディックフォギー / 歯車にまどわされて

オールディックフォギー / 歯車にまどわされて

2016.07.01   CULTURE | MOVIE

8月11日(木・祝)より全国順次公開

 カントリーやブルーグラスを基盤としたラスティック・ストンプとエモーショナルな歌で絶大な支持を集めてきたオールディックフォギーのドキュメンタリー映画。彼らの日常生活や楽曲制作の現場、熱狂のライブ・パフォーマンスをフィルムに収めたのは、オールディックの最新MV「シラフのうちに」の監督も務めた映像作家、川口潤。川口監督ならではの付きすぎず離れすぎずの絶妙な距離感が心地よく、フィクションとノンフィクションをあえてぶつけ合うことでオールディックの実像を浮かび上がらせる手法が見事だ。バンドだけでは食えない現状、それでもバンドをやっていこうとする覚悟みたいなものも記録されているが、メンバーの飄々とした佇まいのせいか悲壮感はない。音楽が決して社会性から逃れられないことも随所でさりげなく伝えているが、押しつけがましさは皆無。酒とバンドを愛するすべての人たちに捧げた大いなるボンクラ讃歌に乾杯だ。(Rooftop:椎名宗之)

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