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トップレビュー危険な宗教の見分け方/上裕史浩・田原総一朗

危険な宗教の見分け方/上裕史浩・田原総一朗

2013.12.03   CULTURE | BOOK

ポプラ新書 / 819 yen

 元オウム真理教最高幹部・上裕史浩氏は麻原の影響が色濃く残る「アレフ」を脱会してオウム真理教からの脱皮をはかり「ひかりの輪」を創設し現在に至る。「あんな真面目な青年達、そんな彼らがなぜオウム真理教に入信したのか?」から始まって「あれだけ凶悪な犯罪を犯したのに、なぜオウムから脱却するのに7年半もかかったのか」まで。田原さんの切り口はいつも鋭い。全くの宗教音痴でも良く解るように質問の波状攻撃を見せる。これに対して上裕氏は丁寧に答えて行くのが面白い。氏の主催する「ひかりの輪」はいわゆる絶対的教祖がいる宗教団体でなく「東洋思想を中心に東西の思想哲学を学習・実践する教室」だとして、今までの宗教とは違うというのが繰り返し述べられている。さて上裕〜ひかりの輪はこれからどこへ向かって行くのか、全く新たな「輪の思想」を構築出来るのか興味はある。私自身も上裕さんとは数度対談し、ひかりの輪主催の「聖地巡礼」にも参加したことがあるので、今の上裕さんの「立ち位置」は信用していいと思っている。(平野悠)

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