andropのワンマンライブ"angstrom 0.2 pm"が、10月23日(土)に恵比寿リキッドルームで行われた。
CDでは何度も聴いていたが、この日初めてandropを見る私にとって、どんな表情をしていて、どんな方々がこの音を鳴らしているのか非常に興味があった。メディアに顔を出さないという彼らなので、顔を見ることができるのはライブだけ。しかし、ライブもそんなに多いわけではなく、確かこのワンマンの前のライブは東京ではサマソニだったような記憶がある。
ついにベールが剥がされる時が来た。早いうちからソールドアウトとなっていたため会場は入り口近辺まで人で埋められていた。フロアが暗くなり、メンバーが登場するとともに拍手で迎えられた。人で埋め尽くされた間から、何とか顔を見てみたいという気持ちでステージを凝視するも、ボーカルの方は前髪が目にかかるヘアスタイルとなっており、どんなに目をこらしても全体像を見る事が出来ないのが残念だった。
1曲目は新曲の『MirrorDance』で始まり、美しいコーラスを聴かせる『Nam(a)e』や、ギターをザクザクと鳴らしたロックなナンバー『Amanojyaku』と続く。これまでCDだけでは想像の限界を超えていた本人の歌っている姿が目の前にあるというだけで、ある種の感動を覚えながら曲を聴いていた。
途中のMCで、来年全国ツアーが決定したこと、ツアーファイナルがSHIBUYA AXに決まっていることが発表された。そのMCの最後を「一生懸命演奏しますので、よろしくお願いします」と締めくくっていたが、どことなく初々しさが感じられて好印象。その後も手拍子を促して『Roots』を演奏したり、『Traveler』では自分のギターと歌うタイミングが合わず、出だしでつまづき会場を沸かせる場面もあったが、最後の曲までの17曲約1時間半駆け抜けて行った。
アンコールがかかり、彼らが登場した瞬間、フロアから「ありがとう」という声がしきりにかかっていた。ファンはバンドの写し鏡だという話を聞いたことがあるが、ファンの方々も素直な気持ちがそのまま口に出てきたのだろう。なんてあったかい場所なんだ、ここは。アンコールは2曲。最後に思い出の曲だと歌われた『Image Word』でライブの幕は閉じた。
サウンドは歌を基調に様々なアプローチをしているが、ボーカルのクリアな歌声は、これまでに感じた事がないほどに心地良いものだった。(Rooftop:やまだともこ / PHOTO BY:橋本 塁)
セットリスト
1.MirrorDance(新曲)
2.Colorful
3.Nam(a)e
4.Halo
5.Amanojyaku(新曲)
6.Glider
7.Q.E.D.(新曲)
8.Puppet(新曲)
9.Tonbi
10.Noah(新曲)
11.Merrow
12.Clover(新曲)
13.Basho
14.Roots
15.Traveler
16.Meme
17.Te To Te
アンコール
18.Youth(新曲)
19.Image Word