対バンを見ることで勉強してきた
——そのSAMURAIの初ライブから9回ぐらいやったのかな。
UC:狙ってはいないですけど、初企画が9回目だったんですね。
——それまで手さぐりでやってきてこの前はSHELTERで初企画があって、ライブバンドとして変わったことはある?
RYOCHI:変わったことしかないです(笑)。 初ライブで僕らのお客さんが70人ぐらい来たんですよ。ライブが近づくにつれてこれはちゃんとやらなきゃなと思ったり(笑)。
VOLT:初ライブ、そんなに来たんですね、すごいっすね。
RYOCHI:だからライブ終わった後、それぞれ達成感もあったんじゃないですかね。それですぐライブやろうぜって雰囲気になりましたし。
YAMAUCHI:変わったことって言えば、見せ方を意識するようになったかも知れないですね。最初は自分たちが演奏するのに精いっぱい、手いっぱいで。
VOLT:初ライブは何も覚えてないですもん(笑)。
YAMAUCHI:本当に初歩的なことで言うと、VOLT君がお客さんを見て歌おうとか目線を上げようとか。バンドとしての初歩的な部分、アクトする、お客さんにどう見せるって部分は初ライブを経て、ライブをやっていく中で毎回修正してきましたね。
——ライブのステージング中もちゃんと記憶はあるの? お客さんをちゃんと見ようとか。
VOLT:あんまりないですね(笑)。 一番変化があったのは爆音祭の時にROSとか錚々たるメンツのライブを見て、やっぱり目線が変わったというか。ボーカルとして来門さんとかを見て、「カッケー、全部取り入れてやろう」と。
RYOCHI:あの日の経験は大きかったですね。僕らが先の方にやらせてもらって、後から後からとんでもないバンドが出てきて、すげえ、と。もちろん、そうなることは想像ついてましたけど、いざ目の前で見るとね。
VOLT:食らいましたね。結構、悔しかったところもあります。
YAMAUCHI:だから、対バンを見ることで勉強してきた部分が多いかも知れないですね、僕たちは。
RYOCHI:恵まれてますね。
ライブをやっていく中で目線が変わった
——5月13日には、「CONNECT歌舞伎町」という大型のサーキットライブにも出て、いろんなジャンルと出会ったと思うけど、その日の感想はありますか?
VOLT:MELT BANANAはヤバかったですね。俺は初めてだったんですけど…頭壊れるんじゃないかと。もらったものは大きいですね、こうでなくちゃいけないんだと気合い入りましたね。
YAMAUCHI:音でかいってやばいよね。ロックって音でかくないとダメだなって。多幸感がすごかったです。
RYOCHI:あの日は今まで対バンしてきたバンド、DALLJUB STEP CLUBとかもそうだし、今回はそういうバンドの時間的に後だったし。
YAMAUCHI:いつも1番だし(笑)。イイ時間帯でしたね。
VOLT:あの日は一日楽しかったな。特に僕はライブハウスとか全然行ったことないし、知識がないから。MOP OF HEADを見にマーズとか行ってたぐらいで、その隣にもその隣にもライブハウスあるんだ、とか思ってましたね。
——その次の日の、SHELTERでの初企画『9vement』 は、月曜にも関わらず100人以上お客さんが入って、個人的にもすごい楽しかったです。あの日に出演した人たちとはどう繋がりで出演が決まったの?
RYOCHI:MOP OF HEADとDALLJUB STEP CLUBが、2マンでオープニングアクトを募集してたときに応募したんですよ。モップはVOLTがもともと面識あって、応募したってことを言わなかったんですけど選んでくれて。そこでもちろんダルジャブは初めてやって。俺らが初企画やるとなったら、あの2組には何かしらで出てもらいたいなって話はしましたね。爆音祭の前が2マンのオープニングアクトで、あれもでかかったね。
UC:あれ、3回目だしね。
RYOCHI:そうだね(笑)。 2回目のライブには柳沢さん来てくれましたね。吉祥寺WARPで。出番が終わって挨拶しようと思ったらすでにいなくて、俺たち終わったなと思いましたよ(笑)。
YAMAUCHI:SABANNAMANは僕もRYOCHIさんも知っていたバンドで、スタイルとしてもミクスチャーというかいろんな物を取り込んでるバンドで個人的、リスナーとしても好きで。前にWARPでライブを見たときにすごい感動して。若いのにこんなにタイトで迫力のある演奏をしていて、いつか一緒にやってみたいって言ってたんです。それで爆音祭で対バンしたときにやっぱりすごくて。
——そういうシーンが作れていけたらいいよね。
できることを全部ステージに置いてこよう
RYOCHI:『9vement』という企画をやるにあたって、僕らとサウンドが似通ったバンドを揃えるっていうのは、王道というかありがちというか。だから、自分たちのやりたいことを貫いてるバンドに出てもらった、ってのが強いかもしれないですね。
——それぞれライブ力が強いから、どんどんいいバイブスが生まれてくるんじゃないかな。
RYOCHI:あのバンドたちの後で、最後にやるっていうハードルは結構ありましたけどね。決まったのはもちろん嬉しいけど、同時にどうしようと思いましたね。
YAMAUCHI:それぞれのバンドを客席で見てたんですけど、すごいいいライブをしていて僕たちもアガっちゃって、逆に、「こんな後にやりたくないな」とも話してたんですけど、RYOCHIさんが、「俺らはできることしかできないから、できることを全部ステージに置いてこよう」って言って。その言葉で救われた感じはありますね。
RYOCHI:僕らはライブもまだ少ないですけど、話してきた通り、めちゃくちゃ良いバンドとやらせてもらえて。それを吸収したり悔しいって思えなかったらそれまでだし、今まで培ったことがライブでは出るだけだって感じですね。
UC:僕らが出る前にあんだけフロアをあげてもらえて良かったですよね。
——ちょっとやりすぎだったけどね(笑)
RYOCHI:モップとかトリにバトン渡すというよりも、殺しに来てましたよ(笑)。 勝手な想像ですけど、VOLTはバンドやる前から友達として、客としてモップを見に行ってて、そのVOLTのバンドの前でやるってのを考えてくれたのかなって思いましたね。
——誰と仲良かったの?
VOLT:全員仲良いんですけど、ギターの菊池とバイト先が2年ぐらい一緒で同じ釜の飯を食ってて。ジョージ君も働いたりとか、ライブの打ち上げで来てたりで、かなり仲良かったですね。唯一、東京でライブ見にいくのがモップでした。
RYOCHI:俺らの出番直前…モップの最後の曲まで暴れてたもんね(笑)。