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戌井昭人(Rooftop2018年5月号)

ヨッパライたちの饗宴は続く

 既に前半だけで焼酎のボトルを2本も空けた出演者一同が再び登壇。今度はそれぞれがウィスキーのロックを片手に乾杯で後半がスタートした。いい感じに酔いながらも、豊崎さんがMCらしくそれぞれの想い出の音楽をなんとか訊き出そうと試行錯誤するが、テーマからは脱線の連続、音楽好きの酔っ払い達による居酒屋トークはさらにエスカレート。

実は初期の渋さ知らズに渡部さんだけでなく戌井さんもメンバーとしてオファーされていた……という驚きのエピソードが飛び出したりもする中、当コラムでも取り上げられたアーティスト、池間由布子さんによる飛び入りアコースティックライブが開催されるなど、イベントはもはや収束不可能な状況に。

 終演予定時刻の直前になっても「想い出の音楽」が出てこない中原さんに、「さすがにそろそろ教えてくださいよ!」と、詰め寄る豊崎さんに対して、「じゃあ想い出の小説は何か訊かれて、すぐ出てきますか!?」と逆ギレする中原さん。さすがの豊崎さんも、「たしかにそうですね……」と言葉を失う中、戌井さんの最近のお気に入りだというNINJASの『DEVIL』が大音量で流れ、渡部さんの、「音楽最高!!」という掛け声とともに、イベントは半ば強引に終演となったのだった。

結果的に中原さんの想い出の音楽はハッキリとしないままだったので、次回『想い出の音楽番外地』5周年記念イベントまで持ち越し……かもしれない。

 

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左から豊崎由美、湯浅学、渡部真一、中原昌也(敬称略)

 

 

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夜霧・村上陽一によるライブ

 

 

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池間由布子による飛び入りライブ

 

戌井昭人(いぬいあきと)1971年東京生まれ。作家。パフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」で脚本担当。2008年『鮒のためいき』で小説家としてデビュー。2009年『まずいスープ』、2011年『ぴんぞろ』、2012年『ひっ』、2013年『すっぽん心中』、2014年『どろにやいと』が芥川賞候補になるがいずれも落選。『すっぽん心中』は川端康成賞になる。2016年には『のろい男 俳優・亀岡拓次』が第38回野間文芸新人賞を受賞。