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花田裕之×佐々木亮介(a flood of circle)(Rooftop2017年12月号)

ここまで来たら解散しないでほしい

──僕も何度か来日公演を観たんですけど、キースのプレイがけっこう粗くて、ミスが目立つところもあったんです。それでもやっぱりオープンチューニングのテレキャスターをガツン!とぶっ叩くように弾く時のアクションは文句なく格好いいし、存在自体がロックンロールのアイコンというか、上手い下手では語れないギタリストなんだと実感したんですよね。

佐々木:なんというか、キースはキースでしかないし、何をやってもキースなんですよね。もはや雷とかの自然現象に近いっていうか(笑)。近くにいたらたいへんだけど、遠くで見るぶんにはキレイみたいな。決して真似できるものじゃないし、真似してもしょうがない。

花田:単純にギターだけで捉えると面白くないかもしれないよね。だけど曲作りの才能は素晴らしいし、それ込みで捉えると非凡なギタリストだと思う。「サティスファクション」でファズを使ってみたり、何よりリフレインの音楽はキースが作り上げたといっても過言じゃない。そもそも自分たちでオリジナルの曲を作って、自分たちで演奏して、世界規模のツアーをやって…そんなことを50年以上やってるわけでしょう? その意味じゃストーンズは初めてのことをやり続けているバンド。そんなバンドをずっと支え続けているメンバーとして、キースは純粋にすごいと思うよね。

佐々木:俺、リアルタイムで初めて聴いたストーンズのオリジナル・アルバムが『ア・ビガー・バン / A Bigger Bang』(2005年9月発表)だったんですよ。あれに入ってる曲もそうだし、さっきも話に出たゴリラのジャケットのベスト盤(『GRRR! 〜グレイテスト・ヒッツ 1962-2012〜』)に入ってた新曲(「ドゥーム・アンド・グルーム」、「ワン・モア・ショット / One More Shot」)もそうだったけど、リフがすごく格好いいんですよね。花田さんが言うように、リフレインの音楽を生みだすことにかけてキースは天才だと思います。それにチャック・ベリーも戦前のブルースマンもバッキングとメロディを同時に弾いてたけど、「サティスファクション」はギターが単音で、別にこれだけでいいじゃん! っていう開き直りが潔い(笑)。それが63年くらいにストーンズがカバーをやってた時代のリフといちばん違うところだと思います。

──ミック・ジャガーのことはどう捉えていますか。

花田:バンドの顔やし、すごい華があるよね。パーティー感やないけど、ストーンズにはやっぱりミックみたいな華がないと。ああいう雰囲気はなかなか出せないけどね。

佐々木:そういう華のあるボーカリストやギタリストを支えるリズム隊もすごいですよね。タイトで堅実なプレイで。

花田:ビル・ワイマンにはやめてほしくなかったね。あの弾いてるのか弾いてないのかわからんような感じも味があったし(笑)。

佐々木:かなり長くいたのにやめちゃうなんて(1963年から1993年まで在籍)、不思議ですよね。

──ビル・ワイマンといえば、ベースをほぼ垂直に立てて演奏するスタイルが独特でしたね。

花田:ショートスケールのベースが好きなんだよね。ネックが細くて短いタイプの変わったベースをいつも使ってたし。

OMI_7526.jpgOMI_7556.jpg──ビル・ワイマンはやめたものの、今年で結成54周年を迎えたストーンズのメンバーの平均年齢は74歳。まだまだ現役で活動を続けているし、そんな時代に立ち会えた幸運を実感しますね。

花田:メンバーが死んだり、不可抗力でバンドが続けられなくなったりするなかで、ストーンズだけはずっと続いてる。それが純粋にすごい。それに尽きるよね。

佐々木:ウチはサポートを入れたら8人くらいやめたメンバーがいるんですけど、誰がやめた時でもバンドをやめる理由が俺には見当たらなかったんですよ。音楽をやっていれば「これはたまんないな」って思えるし、メンフィスで現地のエンジニアから音楽を純粋に楽しんでいるキースの話を聞いた時も「自分はこれでいいんだ」と素直に思えたんです。俺はただ音楽が好きだからやっている。それ以外の理由はないんです。

花田:俺もそう。音楽が好きだからやってるだけ。こんな言いかたをしたら失礼かもしれないけど、この感覚はストーンズに近い感じがするんだよ。音楽をやってる時がいちばんリアリティがあるしね。だから最近はソロもバンドもたくさんライブを入れてる。むかしはそれほどやってなかったけど、いまみたいなライブのしかたをずっとやりたかったし。

佐々木:文字通り《流れ》なんでしょうね。自分が今年ソロ・アルバムを作ったのも流れだし、バンドでは開けてなかった引き出しをソロだと開けられる楽しさがあるし、バンドもソロもそれぞれ違った面白さがあるんです。きっとキースにもそういう実感があるんじゃないかな。

──この先、ストーンズに望むことは?

花田:解散とか言わないでほしい。今さらそういうのはもうなしにしてほしいね。

佐々木:本気のアルバムを一枚でもいいから聴きたいですね。『ブルー&ロンサム』はブルースの本気カバーだったけど、サウンドと演奏はすごくフレッシュだったじゃないですか。

花田:『ブルー&ロンサム』は勢いがあって荒々しくて良かったよね。オリジナルが聴きたくなった。

佐々木:そうなんですよね。とても楽しそうな、ポジティブな印象を受けたので、その勢いでぜひ新作を作ってほしい。ただ音楽が好きで続けている大先輩として、これからもずっと刺激を与え続けてほしいですね。

■花田裕之が選ぶ『ルースターズ初期にバリバリ練習したストーンズ・ナンバー』プレイリスト&コメントはこちら

 

 

店舗紹介

OMI_7614.jpgOMI_7620.jpgOMI_7597.jpgOMI_7606.jpgOMI_7591.jpgBar star star バー スタースター

【住所】東京都渋谷区桜丘町17-10 吉野ビル3F

【予約・問い合わせ】03-6427-0186

【営業時間】19:00〜翌3:00(L.O. 2:30)渋谷駅より徒歩6分。ストーンズのベロ・マークをアイコンに、年齢、業種を問わずに誰でも楽しめるロック・バー。アナログ・レコードにこだわり、まるでスタジオのような音響システムで音楽を楽しむことができる。
 

ザ・ローリング・ストーンズ
『オン・エア』

2017年12月1日(金)発売
■1CD(スタンダード):2,500円+税(UICY-15695)
■2CD(デラックス):3,600円+税(UICY-78515/6)
■2枚組LP(ゲートフォールド・180g重量盤):5,000円+税(UIJY-75071/2)
■2枚組カラーLP(ユニバーサルミュージック・ストア限定発売、ゲートフォールド・180g重量盤):5,500円+税(PDJT-1001/2)
■デジタル・ダウンロード

【収録曲】
01. カム・オン/Come On[Saturday Club, 1963]
02. サティスファクション/(I Can’t Get No)Satisfaction[Saturday Club, 1965]
03. ロール・オーヴァー・ベートーヴェン/Roll Over Beethoven[Saturday Club, 1963]
04. クモとハエ/The Spider And The Fly[Yeah Yeah, 1965]
05. コップス・アンド・ロバーズ/Cops And Robbers[Blues in Rhythm, 1964]
06. イッツ・オール・オーヴァー・ナウ/It's All Over Now[The Joe Loss Pop Show, 1964]
07. ルート66/Route 66[Blues in Rhythm, 1964]
08. メンフィス・テネシー/Memphis, Tennessee[Saturday Club, 1963]
09. ダウン・ザ・ロード・アピース/Down The Road Apiece[Top Gear, 1965]
10. ラスト・タイム/The Last Time[Top Gear, 1965]
11. クライ・トゥ・ミー/Cry To Me[Saturday Club, 1965]
12. マーシー・マーシー/Mercy, Mercy[Yeah Yeah, 1965]
13. オー・ベイビー/Oh! Baby(We Got A Good Thing Goin')[Saturday Club, 1965]
14. アラウンド・アンド・アラウンド/Around And Around[Top Gear, 1964]
15. ハイ・ヒール・スニーカーズ/Hi Heel Sneakers[Saturday Club, 1964]
16. ファニー・メイ/Fannie Mae[Saturday Club, 1965]
17. ユー・ベター・ムーヴ・オン/You Better Move On[Blues in Rhythm, 1964]
18. モナ/Mona[Blues In Rhythm, 1964]
【Bonus Tracks(デラックス)】
19. 彼氏になりたい/I Wanna Be Your Man[Saturday Club, 1964]
20. かわいいキャロル/Carol[Saturday Club, 1964]
21. アイム・ムーヴィング・オン/I'm Moving On[The Joe Loss Pop Show, 1964]
22. イフ・ユー・ニード・ミー/If You Need Me[The Joe Loss Pop Show, 1964]
23. ウォーキング・ザ・ドッグ/Walking The Dog[Saturday Club, 1964]
24. コンフェッシン・ザ・ブルース/Confessin' The Blues[The Joe Loss Pop Show, 1964]
25. エヴリバディ・ニーズ・サムバディ・トゥ・ラヴ/Everybody Needs Somebody To Love[Top Gear, 1965]
26. リトル・バイ・リトル/Little By Little[The Joe Loss Pop Show, 1964]
27. エイント・ザット・ラヴィング・ユー・ベイビー/Ain't That Loving You Baby[Rhythm And Blues, 1964]
28. ビューティフル・デライラ/Beautiful Delilah[Saturday Club, 1964]
29. クラッキン・アップ/Crackin' Up[Top Gear, 1964]
30. アイ・キャント・ビー・サティスファイド/I Can't Be Satisfied[Top Gear, 1964]
31. 恋をしようよ/I Just Want To Make Love To You[Saturday Club, 1964]
32. 南ミシガン通り2120/2120 South Michigan Avenue[Rhythm and Blues, 1964]

Live info.

花田裕之
流れ
12月1日(金)徳島 Bar Deracine
12月2日(土)高知 Bar Salvador
12月3日(日)松山 Cafe bleu
12月9日(土)日田 Music bar Sugar Sugar
12月10日(日)小倉 GALLERY SOAP
12月24日(日)埼玉飯能 銀河堂
1月13日(土)平塚 SAD CAFE
1月20日(土)大館 リンダリンダ
1月21日(日)秋田 カウンターアクション

山口富士夫とよもヤバ・スペシャルナイト
12月8日(金)下北沢 GARDEN【w/ 鮎川誠 / THE PRIVATES / チコヒゲ  他】

band HANADA ONE MAN “Live ROADSIDE”
12月15日(金)秋葉原 CLUB GOODMAN

a flood of circle
BATTLE ROYAL 2017
12月11日(月)新宿LOFT【w/ THE NOVEMBERS】
12月12日(火)新宿LOFT【w/ グッドモーニングアメリカ】
12月13日(水)新宿LOFT【w/ Nothing's Carved In Stone】

AFOC×Shelter presents
ROCK'N'ROLL NEW SCHOOL <'17-'18 Count Down Party!!!>
12月31日(日)下北沢SHELTER【w/ ircle / wash? / Drop's / FINLANDS  他】

A FLOOD OF CIRCUS 大巡業 2018
1月12日(金)京都磔磔【w/ Dizzy Sunfist】
1月13日(土)姫路Beta【w/ Dizzy Sunfist】
1月19日(金)金沢vanvanV4【w/ Official髭男dism】
1月20日(土)新潟CLUB RIVERST【w/ Official髭男dism】
1月26日(金)札幌cube garden【w/ SAKANAMON】
1月28日(日)仙台CLUB JUNK BOX【w/ SAKANAMON】
2月3日(土)名古屋CLUB UPSET【w/ SIX LOUNGE】
2月4日(日)名古屋CLUB UPSET【w/ SIX LOUNGE】
2月8日(木)大阪Shangri-La【w/ LAMP IN TERREN】
2月9日(金)大阪Shangri-La【w/ LAMP IN TERREN】
2月11日(日)福岡Queblick【w/ teto】
2月12日(月・祝)福岡Queblick【w/ teto】

A FLOOD OF CIRCUS 2018
2月17日(土)渋谷TSUTAYA O-EAST
※ゲストバンド後日発表