Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューTHE NEATBEATS(Rooftop2017年10月号)

全世界すべてのロックンロール・ファンへ捧げる純国産“ビンテージアメリカ映画”、ここに誕生!
永遠に色褪せることのない《Perfect Song》は果たして実在するのか!?

2017.10.01

ベッド・シーンよりタンクトップ姿が恥ずかしい

──あと、グルーピーの女性(白川未奈)とのベッド・シーンで、真鍋さんが女性と一向に目を合わせないで演技しているのが笑えたんですけど(笑)。

真鍋:何が照れくさいって言うとね、下着姿の女の子よりも自分がタンクトップを着てることなんだよ(笑)。タンクトップなんてさ、俺、人生の中でほとんど着たことがなかったから。ずっと着るのを避けてきたの、自分の人生の中で。着たくないっていうより、似合わへんからね。だからタンクトップを着たのは、小学生の夏休みでセミを採りに行って以来やないかな? 俺の中では、おにぎりを片手にちぎり絵をするイメージやからね。

──それじゃ裸の大将ですよ(笑)。

真鍋:実を言うと最初はタンクトップじゃなくて、バスローブか裸で、って言われてたんだよね。俺はバスローブを着て、ゆうたろうみたいにでっかいワイングラスをくるくる回したかったんやけど(笑)。それが現場ではなぜかタンクトップでさ。

サブ_5.jpg英語字幕付き上映_2.png──スタッフと出演者が国際色豊かな作品らしく、日本語のシーンには英語字幕が、英語のシーンには日本語字幕が付く試みもユニークですね。

真鍋:あのバイリンガルな字幕は面白いね。ウチのドラムのMONDOが「なんやねん…」って言うセリフに「Jesus...」って字幕が付いてたのは笑ったけど(笑)。まさかそんな翻訳になるとは知らへんかったわ(笑)。

──カット割りや色味の加減、編集の仕方が洗練された仕上がりなのも印象に残りますけど。

真鍋:カメラをやってくれた人たちはそれなりのプロと言うか、すごく細かいところまでこだわりがあってね。俺たちの演技を撮り直すっていうよりも、カメラの位置を調整するみたいなんが多かった。撮り方の部分ではなかなかアート的な感じになってるね。

──演出は全体的にオフビートな感じで、洒脱な雰囲気もありますね。

真鍋:最初は尺がもっと長くて、サントラに入る曲もそんなになかったんやけど、演技をしていくうちに「もうちょっと短くしてくれへん?」って俺が要望を出してね。それでサントラもちゃんとしたのを作ろうと。ストーリーが単純っていうのもあるし、もっと気楽に観られる音楽映画にしたほうが方向性としてはいいんじゃないかと思って。トニーの性格も最初はすごく根暗で、心に闇を抱えてる感じで、そういうのもちょっとなぁ…と思って。演技も「あんまり元気にしないで」って言われて、どういうことですか? と思って(笑)。これで若けりゃまだいいけど、40を越えたおっさんでバンドは売れてない、心に闇を抱えてるなんて救いがないやん?(笑)

──もっとユーモアに溢れた、笑える感じにしたかったと。

真鍋:そうそう。パロディの要素もあったりとか。(古川)タロヲくんが物語の合間に解説を入れるシーンも最初はなかったんやけど、パロディっぽく説明を入れたほうがもっとわかりやすくなっていいと思ったから俺が提案したんだよね。

英語字幕付き上映_1.png──確かに、あの狂言回しは小気味良いアクセントになっていますよね。

真鍋:うん。そういうのが必要だからってお願いして。マイクのやりたいこともわかるけど、それはあくまでマイクの頭の中だけのイメージやから、実際に撮影してみるとイメージと変わってくることもあるんだよね。それに、マイクは日本で一番ネガティブなアメリカ人やから(笑)、脚本もちょっと暗い感じになるわけ。それをそのままやるのは抵抗があったかな。

──真鍋さんは主演を務めながら、半分はプロデューサー的立ち位置も兼ねていたというわけですね。

真鍋:まぁ、音楽的なことも含めてね。あと、俺がメンバーを殺そうとするシーンがあるんやけど、それも最初はすごく陰湿な殺し方やった。恨み辛みで殺すみたいな設定でね。そういうのも俺はキライやから、「シンバル投げて首とれたりせぇへんの?」って提案して(笑)。

──それが見事に採用されたんですね(笑)。

真鍋:あそこで急にパロディになって、映画のトーンが変わるよね(笑)。それも撮影当日にそんな話になって、「いや、それはちょっと…」みたいな感じになったけど、最後は押し切った(笑)。あと、トニーが自分の魂をピーナッツ・バターに売り渡せば有名になれる、それでトニーが命を捧げるっていうシーンも、最初はもっと暗い感じやった。それも俺は納得できなくてね。自分なら魂を売らずに名声を得る、両方を手に入れるなと思ったから、そう話すシーンを入れてもらったんだよね。

  ──インタビューの続きおよび全文は映画『ゴーストロード』パンフレットに掲載!
 

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映画『ゴーストロード』

【出演】Mr.PAN、Mr.LAWDY、Mr.GULLY、Mr.MONDO(THE NEATBEATS)、延原達治(THE PRIVATES)、ダニー(ザ50回転ズ)、ダレル・ハリス、古川タロヲ、平岩友美、新大久保鷹、白川未奈、MIWA ROCK、ロドニー・ビンゲンハイマー、カンザス・ボウリング
【監督】エンリコ・チック、西川顕、レス・デシュズオス、マイク・ロジャース
【脚本】マイク・ロジャース、ジェームズ・ハニーカット
【編集・音楽】西川顕
【音楽監修】Mr.Pan
【製作】マイク・ロジャース、西川顕
【企画】マイク・ロジャース
【制作】ROBOT55
【提供】キングレコード+日本出版販売+タワーレコード
【配給】日本出版販売
1:1.78│カラー│ステレオ│80分│2017年│日本│
© 2017 Mike Rogers / Robot55 LLC.

9月30日(土)より待望のレイトショー!
9月30日(土)〜10月13日(金):東京・渋谷HUMAXシネマ
10月14日(土)〜10月26日(木):東京・シネマート新宿
10月14日(土)〜10月20日(金):愛知・伏見ミリオン座
10月14日(土)〜10月20日(金):大阪・シネマート心斎橋
10月28日(土)〜11月3日(金):宮城・桜井薬局セントラルホール
10月28日(土)〜11月10日(金):神奈川・横浜シネマリン
以降、全国の劇場で順次公開!

GHOSTROADS
ORIGINAL SOUND TRACK

MAJESTIC SOUND RECORDS MSCD-090
定価:2,400円+税
2017年9月6日(水)発売

【収録曲】
01. TWISTIN' TIME WITH YOU / THE NEATBEATS
02. ALL I CAN DO / THE MERGERS
03. HOLD ME / THE SHAKERS
04. EXPEDITION MOON / MR.PAN & THE SCREAMIN' TELSTARS
05. PERFECT SETTING / THE ALLOY SIX
06. WAY BACK HOME / JEFF HERSHEY
07. HERE ARE THE... / THE GENTLEMEN'S AGREEMENTS
08. I WANNA BE SUPERMAN / THE PSYCRONS
09. WALK ON THE GHOST ROAD / MR.PAN & THE SCREAMIN' TELSTARS
10. TONY'S BLUES / MR.PAN & THE SCREAMIN' TELSTARS
11. 黒いギターとビートルブーツ / THE MACKSHOW
12. I'M A FOOL FOR YOU / THE HIGH LEARYS
13. GATECRASHERS / THE MOST
14. GRAND-FROG SHAKE / SCOOBIE DO
15. CUT AND RUN / THE READY-MADES
16. FUZZY ROCKET / MR.PAN & THE SCREAMIN' TELSTARS
17. ビート貴公子 / THE NEATBEATS
18. ROCK IN THE JUNGLE / THE MIGHTY MOGULS
19. 素晴らしい旅 (ACROSS THE SKY) / SHOTGUN RUNNERS
20. BOOGIE GO GO / THE PRIVATES
21. ☆☆☆ / KING BROTHERS
22. サムクックが聴こえる / ザ50回転ズ
23. Oh ROLLY / THE TOKYO BLUE MOUNTAINS

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