作詞・作曲・編曲・歌唱・衣装制作まで全て1人でこなす異能のシンガーソングライター・町あかりが3rdアルバム『EXPO町あかり』をリリース。全17曲入りで、今回も一度聴いたら耳から離れない独特のメロディーラインと言葉選びが秀逸で、何度でも聞き返したくなるまさに"クセになる"アルバムである(筆者もその中毒者の1人)。そんな町さんに『EXPO町あかり』を1曲ずつ聞きながら解説してもらった。【interview:石崎典夫(LOFT9 Shibuya)】
石野卓球曰く、「今回も最高!」
――町さん、ニューアルバム『EXPO町あかり』聞かせて頂きました! 音楽的な部分はロック漫筆家・安田謙一さんの素晴らしい解説文(町あかり公式Facebookに掲載中)を読んで頂くとして、今回も気になるタイトルが並んでいるので、町さん自身に1曲ずつ解説して頂こうかと。
町あかり(以下、町):わかりました。
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――1曲目は『アッチャ~』ですね。
町:これはだいぶ前に作った曲でずっと歌ってて、たまたまアルバムにも入れてなかったので、「入れたら?」って言われたので、入れました。ただそれだけです(笑)。
――ライブで披露していた曲ですよね。『アッチャ~』は失敗した時に出る「あっちゃ~」のことですか?
町:特に意味はないんですけど、私の場合タイトルから曲を作っているのでメモを見た時に“アッチャ~”って言葉にリズムがあってカワイイと思ったので、話はその後に膨らませて作ってます。
――そういう言葉がズラっと書いてあるメモがあるわけですね。どういう時に思いつくんですか?
町:目にして面白い言葉とか、誰かが喋ってるのを聞いたり会話の中でこういう言い回し面白いなーとか、あとで出てくるんですけど『オツムがお留守なのかな?』って曲があってそんな言い方するのか、柔らかいけどすげ~トゲがあると思って(笑)。
――たしかにカチンときますよね。
町:そんな言い方するの知らなかったのでメモしてたんですよ、そういうのが多いです。
――2曲目は『YABOったい(EXPO Machi Akari Version)』。これはシングルになった曲ですよね。
町:これも“やぼったい”って言葉が面白くてサビで“YABO YABO”が“ボヤボヤ”に変わって繋がっていく曲です。めちゃめちゃ前に作った曲なのでどういう気持ちで作ったかは忘れたんですけど(笑)。
――以前、町さんがフロントアクトを務めた電気グルーヴ・石野卓球さんもtwitterでこの曲を取り上げてましたよね。「今回も最高!」って書いてました。
町:あぁ、買って下さったんですよね。私、卓球さんにお送りしてなくて……。送れよ! って話なんですけど(笑)。『EXPO町あかり』も是非、買って聞いていただけると嬉しいです。
――送ってくださいよ(笑)。3曲目は『素敵なフェリー2人旅』。これはどういう曲ですか?
町:これは“ばんびと薔薇”さんっていう女優2人組のユニットに提供した曲で、今は活動されてないので私が歌おうかなという感じです。元々フェリーのCMコンペに出した曲でサビの部分だけあったんですよ、それを1曲にしてみたという感じですね。……このペースで17曲、大丈夫ですか?