Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューねこね、こねこね。(Vo&G.むらまつえりか&G.かみずるりょう)(web Rooftop2017年8月号)

環境の変化を受けながら着実に成長をしている「ねこね、こねこね。」

2017.08.18

 大学生の頃から新宿ロフトに出演してくれている「ねこね、こねこね。」。環境の変化を受けながらもマイペースに活動をしてから早数年。気づけば3枚の作品をリリースしたり、バンド立ち上げの頃から目標としているライブハウスに定期的に出演するまでとなった。悩みながら一歩ずつ理想の姿に近づこうとしている彼らに話を伺ってきました。【Interview:樋口寛子 (新宿ロフト)】

メンバーみんなが紹介の仕方をずっと悩み続けていて(かみずる)

ー最近のバンドの近況はいかがでしょうか。

むらまつ:以前よりはライブ活動が増えましたね。遠征も前よりは増えましたし。1年経つごとにちょっとずつ増えている感じです(笑)。

ー「ねこね、こねこね。」を自分たちで紹介をするとしたらどんな風に紹介しますか?

かみずる:メンバーみんなが紹介の仕方をずっと悩み続けていて(笑)。これまでリリースも悩みながらしてきたと思っていて。音楽性はほわっとした感じからちょっとロックテイストが入っているものからかなりディープなロックテイストを入れたり、ちゃんと自分たちの紹介が出来るようにならなきゃなと思いながら活動しています(笑)。

むらまつ:今は「ロックでキュートなねこポップ」という言葉で自分たちを紹介しているのですが、「キュートはちょっと違うのでは?」と思ったり(笑)。でも「ねこポップ」というのは、猫の気まぐれな面と自分たちは似ているので、そういった意味ではねこっぽい音楽として紹介が出来るのかな? と思っています。

ーねこね、こねこね。のメンバーが集まった経緯を教えてください。

むらまつ:最初の出会いはてらかどさん(bass)とかみずるさんでした。

かみずる:大学でたまたま同じクラスだったのですが、自己紹介の時にお互いに音楽をやっていることが分かって。当時、てらかどさんがバンドをとてもやりたがっていて、その時にバンドメンバーを探していたのがきっかけでした。

むらまつ:私も大学時代にバンドをどうしても組みたくて。既に別のベースが決まっていたのでドラムを探していたのですが、自己紹介の時にみやこちゃん(ドラム)がドラムをやっているので誘ってくださいと言っていたので、それをきっかけにみやこちゃんとコピーバンドをやっていました。

かみずる:女性陣のコピーバンドのライブを観に行ったことをきっかけに、ドラムとギターとベースの3人でバンドを組もう! という話になったのですが、ボーカルがいないという話になって(笑)。むらまつさんに声をかけたらボーカルをやってくれるかもということになり、加入しました。

 

「下北沢シェルターや新宿ロフトにいつか出演してみたいね」となって(むらまつ)

ー当時からCDを全国リリースしたいといった目標はあったのでしょうか。

むらまつ:本格的に活動が始まったのは大学4年の頃です。それまでは年に一度、文化祭の為に活動をしていました。大学4年の時に私がオリジナル曲を卒業制作のアニメーション用に作ったのですが、それを「ねこね、こねこね。」で演奏しようということになって「ライブをしよう!」ということでライブをしたり、バンドのホームページを作ったりしました。社会人になってからも活動をしたかったのですが、みんな就職先が決まっていたのでこの先活動が出来るか分からないけど、ひとまず卒業前に音源を録音しようということで1枚目の『たのしい、わくわく、する音楽』の自主制作音源を録音しました。

ーライブハウスに出演するようになったきっかけは何だったのでしょうか。

むらまつ:単純に「ライブハウスに出演してみたいね」から始まって、「目標を立てよう!」となり、「下北沢シェルターや新宿ロフトにいつか出演してみたいね」となったのがきっかけです。

かみずる:学生時間がもう残り少ないこともあって、以降バンド活動が恐らく出来ないだろうといったメンバー共通の認識があって。それまでにどうしようかという目標の立て方で学生の間にCDも製作したいという話になり、そこからは形になるのは早かったですね。

むらまつ:数ヶ月バンド活動を止めたのですが、卒業以降も意外とみんなのスケジュールが合うことが分かり、自然と続けようとなって。

かみずる:自主制作の2枚目を作ろうとなった時にレーベルの方からお話を頂いてレーベルに所属することになり、このバンドが延命された感じですね(笑)。

むらまつ:メンバーが転勤しちゃうかも知れないとか色々とあったのですが、レーベルの方とお話して所属を決めました。

 

環境もガラリと変わったので環境の変化は大きいですね(むらまつ)

ーバンドの作詞、作曲は全てむらまつさんが担当しているのでしょうか?

むらまつ:私とかみずるが担当しています。私が作詞作曲をしたり、ギターのコードをもらってその後作曲をしたり、編曲やアレンジはバンドみんなで一緒にやっています。

かみずる:最初はむらまつと二人でやりとりしているのですが、ほぼ完成形のデモをバンドでアレンジしながら作っています。

ー最近リリースした200円シングルはかなりお買い得ですよね。この収録曲も今までの「ねこね、こねこね。」の印象とはだいぶ変わった感じを受けました。

むらまつ:自然と変わっていった感じですね。1枚目が卒業制作のアニメーションで子供向けに作ったものだったので、そこからちょっと変わっていって。2枚目の『ねこのきまぐれ』では猫の感じを出し切ったのですが、この200円シングルの曲たちは、大学を卒業し社会人になって揉まれて、いろんな過程があっての2曲となりました。

ー大学を卒業してからの環境の変化は、自分たちにとってもやはり大きいものだったのでしょうか?

むらまつ:大学生の時は展示に出掛けたりといったインプットが大きかったのですが、社会人になってからそういう時間がちょっと減ったりと環境がガラリと変わったので環境の変化は大きいですね。芯の部分は変わっていないのですが、バンドの肉付けが変わったのではと思っています。

ー今後の「ねこね、こねこね。」のモードは200円シングルに収録されている楽曲のような楽曲が今後は増えていく感じでしょうか?

むらまつ:それに縛られずに「ねこね、こねこね。」の軸は残しつつ、色んな曲を作っていきたいと思います。

 

今まで何度もロフトにライブを観に出掛けていたので、まさか自分が出演するとは想像をしていなくて (むらまつ)

ー初めて新宿ロフトに出演した時のことは覚えていますか?

むらまつ:『TEEN’S MUSIC  CAMP』というティーンズのイベントでした。もう20歳を超えていたけど、22歳以下を対象にしたイベントだったのでギリギリ出演が出来ました(笑)。今まで何度もロフトにライブを観に出掛けていたので、まさか自分が出演するとは想像をしていなくて。とにかく緊張しましたが、とても嬉しかったです。

かみずる:僕らが立てた目標の中では一番高い目標でしたからね。出演してみたいなと思っていたライブハウスの中では一番敷居が高いライブハウスだったので、流石にこの1年では無理じゃないかなと思っていたのですが、目標を立てる分にはただなので目標にしていました(笑)。

ー皆さんが新宿ロフトに出演してきた中で一番印象に残っている公演は何でしょうか。

むらまつ:今年2月に出演した『No Big Deal Night~No Big Deal Records 5th Anniversary Party』です。ロフトのホールステージとバーステージの往来自由のイベントが初めてだったのでとても印象的でした。フロアを歩けないほど人がいましたね(笑)。

かみずる:そんなこともあってか、いつものロフトの印象とは違う印象を受けましたね。

むらまつ:その時はバーステージで演奏をしたのですが、お客さんとステージの距離がとても近かったので、多少緊張するのですが覚醒する感じがありました(笑)。

ーお客さんとして新宿ロフトに来た時は例えばどんな公演を見ていましたか?

むらまつ:私は結構あります。例えばSAKANAMON、tonetone、mother fall asleepなどを観に行きました。そのバンド達が出演していたイベントが今思い返してもとても良い1日だったなと思います。

かみずる:僕もその公演を観たのですが印象に残っています。

むらまつ:その時はあんまりお客さんがいなかったのですが、鳴っている音が凄く良かったなという印象があります。

ー皆さんにとってライブとはどんなものでしょうか?

かみずる:そんなに沢山ライブをやっているバンドではないのですが、やっぱりなきゃいけない部分の一つだと思います。レーベルとどんな活動をしていくかと話し合った時に、正直リリースだけでも良いという話もあって。そんな活動も絶対ない話ではないと思っていたのですが、でも気づけばライブをやっていて。月1〜2回の活動ペースであれば休もうと思えば何ヶ月も休めますが、そんなに休まずにここまで活動をしてこれたのは、スタジオで鳴らしている音とライブハウスで鳴らす音は違うので、バンドにとっての糧の一つだなと思います。

 

みんな意識的にバンドと向き合うようになって(かみずる)

ー2017年の上半期が終了し下半期に突入しましたが、皆さんにとって今年の上半期はどんな時期でしたか?

むらまつ:次のステップに向けての準備期間というか、毎月、色々試していった上半期でしたね。

かみずる:今までは漠然と活動をしていて。とりあえず作品を作ってライブをするだけだったのが、みんな意識的にバンドと向き合うようになって。どう音楽を続けていきたいのか、どうしたら良いのかなというのを具体的にみんなと話す機会が増え、それを一つずつ実践してきて落ち着いてきた上半期でしたね。

むらまつ:音楽的な部分で沢山話し合いました。

ー年末や来年に向けてバンドとしてどんな1年にしたいですか?

むらまつ:これまでが本当にマイペースに活動をしてきたので、それは自分たちの状況もあってそういう活動をしてきたのですが、ここからは焦るのではなくちょっと急ぎめで曲を書いてリリースを増やし、もっと色んな人に届けば良いなと思います。

 

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LIVE INFOライブ情報

2017/8/16 新宿ロフトの夏祭り 2017〜お盆の夕べ〜 2日目
 
OPEN 17:00 / START 17:30 ADV¥2,500 / DOOR¥3,000
[発売]6/10(土)〜 eplus・LOFT店頭
※オールスタンディング/ドリンク代別¥500 ※当日券:開場1時間前より販売予定
 
【出演者】
ARKS/shellfish/中村パーキング/ねこね、こねこね。/ザ・ラヂオカセッツ/トビウオ/the sea falls asleep/山出愛子
 
※ホール&バー往来公演
※各チケット、並列入場
※中高生のみ、当日学生証を掲示の方は500円バック
 
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