今対談が初顔合わせになった、中島卓偉(Vo&Gt)×LUNKHEADの小高芳太朗(Vo&Gt)と合田悟(Ba)。
意外な組み合わせだと思う人もいるかもしれないが、音楽に、そして歌詞に通ずるものを感じてならない。今対談を通して、世代も近いことから様々な共通点も発見でき、当日の共演への期待感が更に膨らんだ。
8月3日のアンコール・セッションにて、何が聴けるのかも是非お楽しみに!![interview:河西 香織(新宿LOFT)]
今のパートを始めたきっかけ
——お互いに面識はありますか?
卓偉:今回が初ですね。
小高:会ったのも初めてですね。お名前はもちろん知ってましたけど。
卓偉:僕もです。
——ではお互いを知るということも踏まえ、今のパートを始めたきっかけを教えて下さい。
合田:なんかノリですね(笑)。バンドブームみたいのが中学生くらいの時にあって、何か楽器を持ってみようって思ったのがきっかけですかね。
小高:俺もそんな感じですね。
——目指していたバンドとかはいたんですか?
小高:中学生の頃は、『深海』(1996年6月発売のアルバム)くらいまでの曲だったら、イントロ1秒で曲が当てられる自信があるくらいミスチル(Mr.Children)しか聴いてなかったですね。割と真面目な中学校だったんで、バンドとかそういう文化が全然なかったけど、ミスチルのような4人組のバンドをいつか組みたいなって思ってて。高校に入った時に、LUNKHEADの最初のドラムの石川(龍)が同じクラスだったんですよ。彼は中学校の時からバンドをやっていて、初めはギターだったんですね。彼は何をやるにもリーダー気質で、同じクラスでバンドを組もうってなった時に、「俺がギターをやるから、お前は歌えよ」って言われて、「分かった!」って。で、LUNKHEADをやることになった時に、「壮の方がギターが上手いから、俺はドラムをやる」って言ってドラムになったんですよ。
合田:まあ、そんな感じのノリですね(笑)。
——合田さんは、どうしてベースを選んだんですか?
合田:すごい恥ずかしいんですけど、ギターのチョーキングが痛くて。
一同:(笑)
合田:1弦とかを爪と指の腹の間に食い込ませて音を上げるのが、尋常じゃねえって思って。
小高:最初にチョーキングを知った時って、びっくりしたよね。当時は映像とかもほとんどなかったから、音を聴いて、「1音上がってるな」って思って、タブ譜を見て「こうやってやるのかな」ってやってみたら、1音上げるだけでも「はあっ!?」って思うくらいね。
合田:そうそう。で、ベースやったら簡単そうやなって思って(笑)。よくギターはFが弾けなくて断念するけど、僕はチョーキングの痛みに耐えられなくて(笑)。
——では卓偉さんは?
卓偉:僕も同じように中学生くらいの頃に「バンドやりたい」と思って。初めはサイド・ギターだったんですね。ギター・ソロというよりかは、和音が好きでコードを弾きたくて。最初に何となく仲間内で組んだバンドでは、サイド・ギターにプラスでハーモニーというか。ザ・ビートルズが好きなんで、ハーモニーとかを付けるのが好きだったんですよね。でもそのボーカルがド下手もいいとこで、主旋をちゃんと歌ってくれないからハモれないわけですよね。そういうのがずっとあって、ある時にバンドを作り直そうって話が出て、「じゃあ、俺が歌うわ」みたいな。そういうきっかけでしたね。でも作曲するためにギターはずっと続けていて、レコーディングやライブでは自分で弾くんですけど、ギタリストっていう感覚はないですね。だから僕もチョーキングの気持ちは分かります。できなくて、薬指や中指の爪の間に弦が入らないようにアロンアルファを詰めてやったりしました。
一同:(笑)
ツアーとイベント時でのライブに対する違い
——ツアーとイベントで、ライブに出演する時の心持ちなど、何か違いはあったりしますか?
小高:ありますよ。ツアーはやっぱりワンマンなので、全員俺らを観に来てるお客さんですが、対バンだと俺らを初めて観る人も多いし、逆に対バンを初めて観るLUNKHEADのお客さんもいるわけじゃないですか。なので、みんなでいい気持ちになって終わりたいなっていう意識はすごくあって、イベントの時は自分もなるべく全バンドのライブを観ようと思ってます。準備があるので全編は観れないですけど、なるべくちゃんと観て、MCもその日だけの一体感とか、その対バンでやる意味をちゃんと自分の中で咀嚼して、ちゃんと伝えられるように心掛けてはいますね。
卓偉:大事なことですよね。
小高:じゃなかったら、ワンマンでやれよって話になっちゃうんで。
卓偉:それは大事なことですよね。僕もそう思います。自分の持ち時間だけっていうアーティストも、イベントが大きくなればなるほどいるんでね。楽屋から出てこなかったりね。あとは、今回もライブをやらせてもらう前にこうやって対談をさせてもらうこともすごく有難いことで、そこで共通点だったりとか、ルーツみたいなものをちょっとでも感じ取れれば、いい意味で寄っていけるというか。全く真逆の水と油のような者でイベントをやっても、なかなか共通点が見つけられないまま終わってしまうことがあると思うので。近しい感じで、「じゃあ、こういう曲の方がイベント的にはいいのかな」みたいな、そういう曲のチョイスとかは考えますね。
——合田さんはどうですか?
合田:まあ、でもイベントは楽しいですよねって感じですかね。ワンマンだとちょっと違うじゃないですか。さっきも話に出たように、自分たちだけを観に来てくれてるわけだから。ワンマンをするにあたって、プラスで考えることも結構多かったり。イベントの場合、いろんな人がいらっしゃるから、なるべく楽しい現場にしたいなっていう心持ちで僕は行くので、ちょっとワンマンの時とは違いますね。なるべくいろんな人に話しかけたりとかを心掛けてますね。
——共演者の方たちにですか?
合田:はい。特に僕らは、怖そうって見られることが結構あって(笑)。そうじゃないんだよっていうのを示したいというか。結構僕らって話しかけづらそうみたいなのがあるやん。
小高:あるね。下の子からすごい言われますね。大体「イメージと違った」って言われますね。
卓偉:まあでも、下の子からナメられるよりはね(笑)。
一同:(笑)
合田:そうですね。ナメられたくはないですね。
卓偉:失礼な奴とかいますからね(笑)。
小高:失礼なことをされたら、俺はすぐガッとなっちゃうんですけどね、一番ね。
合田:まあまあ、そういう時もあったね(笑)。
——あったんですね(笑)。
小高:何回もありますね。
一同:(笑)