Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューアントワネット(web Rooftop2017年7月号)

初単独ライブ「アントワネットのM-1片想い」
コンセプトは“賞レースで勝つため”?!

2017.07.01

徹底した“王子キャラ”山口とツッコミフレーズが光る小澤。ネタ作りについて語る

 
小澤:本当にすごくうまくできていて…山口が恋愛パートを書いていて、ツッコミのパートが僕なんです。山口が“こうゆうことを言いたい!”に僕がツッコミをいくつか考えて、合わせてみて、お互いが笑ったら…採用! って感じですね。
 
当:!!!ずっと小澤さんがネタを考えているんだと思ってました。
 
山口:あ! 僕、これは本当に言いたいんです! …王子はお笑に携わることは触れてないんじゃないか、と…
 
担当:思ってました!
 
山口:…思われがちなんですよね。
 
小澤:(笑)。
 
山口:王子としてはそうあるべきなんですけど…王子の中にも芸人としての小さな承認欲求が芽生えておりまして。どっちがネタを作るとか明確なブレインはないんです。お互い、ネタの中でのワードの逆注文もありますし…初めて言うんですが、“逆”を考えることもあるんですよ。僕が…
 
小澤:そう! 僕の方がうまいこと言ったりしますよ?!
 
山口:僕が恋に悩んでいるときは小澤がこうゆうこと言えばいいんじゃない? って言ってくれたり。僕がぽんっと言ったツッコミのフレーズがクリアに決まって、小澤にもハマって採用してみたり。各々でのこだわりのフレーズがありますし…
 
小澤:そうですね。最終的にそれぞれの“いいよ”はお互いプライドでの採用・不採用を決めてますね。相方が納得いってないツッコミだけど、自分が気に入ってるツッコミは…黙ってライブで使う!(笑) もう、そこでウケたらお互いなんも言えないんで!
 
一同:(笑)
 
小澤:すごく緊張感ありますよ!(笑)
 
山口:2人で作ってるからこそ…なんで、それ言ってるの? 言わないって決めたじゃん? って…。
 
小澤:納得いかない部分とかね!(笑) お互いですよ!お互い!!!(笑)
 
山口:そう、小澤の中でも“いや、それは伝わらない。”とかもあるだろうし、僕にも“どうしてもこの言葉で伝えたい!”って言うのがあって…
 
小澤:本当に…これは漫才の難しさだと思いますね。漫才の中での言葉になると伝えるのが難しくて、成立しなくなるんですよね。僕のツッコミもそうですし、漫才の中だと気持ち良くないとか違和感が感じるとかがあるんだと思います。…漫才、難しいね。(笑)
 
山口:結局…僕たちはお互い言いたいこと言いたいんですよね。
 
一同:(笑)
 
山口:自分の伝えたいことを100%で伝えて、小澤が言いたいことを100%で言って、お互いが100%で納得してるネタは、やっぱり…ウケるなぁ。やっぱり。(笑)
 
 

独特なネタ作りをするアントワネットの苦悩を告白

 
山口:1本のネタを作るのに、本当に僕たちって時間がかかるんですよ。行程がすごく多いので…。他の芸人さん達のように“こんなネタ書きました。では、合わせましょう!”が全くできなくて。軸を決めてからはお互いが一言ずつ自分たちで決めていくので…
 
小澤:途中で嫌んなったり、“この台詞言いたくない!”とかお互いひとつでもあるとネタ作りがそこで止まっちゃうんですよ。…そっから先のネタができない!(笑) 会話の流れで作ってるから、オチを先に作ろうとかもできなくて。
 
山口:一つ一つをしっかり積み上げていかないと気持ち悪い感じがするんですよ。完全にお互いが50%ずつ、分業でネタを作ってるんで、本当に一緒にネタ作ってます!
 
小澤:ファミレスでネタ作ろう! って集まったのに、4時間考えても何にも続きが出てこなくって…1本も作れない時もありますね。
 
山口:だからこそ、今回の単独で新ネタをたくさん卸す…日夜、震えてます。(笑)
 
担当:初単独は本当に新しく鍛え上げられたアントワネットを観れる! と思ったら今からわくわくしちゃいますね!
 
小澤:あ!ハードル上がっちゃったか!!(笑)
 
山口:そうなんですよ! 今までのカタチを変えた、山口100%のネタ、小澤100%のネタ、他の方に書いてもらったネタ、新ネタをするっていうのは本当に新しいことなんですよ! 相方のことを100%信じたり、やっぱり50%分業がいいなとか…今までのカタチを崩せるようなきっかけになったらと思ってます!
 
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10年前のアントワネット。

 
担当:Asagaya/LoftAが今年10周年を迎えるんですよ。そこで…
 
山口:あ! ちょっとこれは一回、お祝いをさせてください! …Asagaya/LoftA、happy birthday~♪
 
一同:(拍手)
 
担当:…そこで、10周年の“10”にちなんだエピソードをお伺いしているのですが、お二人は10年前はなにをしてましたか?
 
小澤:…10年前?! え~
 
山口:僕はしっかりあります! 初めて人前で“漫才”をした歳なんです!
 
小澤:…18歳とか?!
 
山口:そうなんです。高校三年生の夏、当時の“M-1甲子園”、今でいう“ハイスクール漫才”の予選に同級生と出たのが初めての舞台なんです。
 
小澤:初舞台?!?!
 
山口:そう。人生の初舞台! 人前で初めてお笑いをした歳!!! 丁度、18歳の時の夏なので、本当に今から10年前ですね。
 
担当:当時からお笑いが大好きだったんですね!
 
山口:バラエティー番組が普通に大好きだったのと…僕は、爆笑問題さんに憧れてこの世界に入ってきたので
 
小澤:なんでこうなってんだよ!(笑)
 
山口:本当に憧れてるんです。ワタナベに所属する前まではずっと“絶対に世の中を風刺した漫才だけで食っていこう!”と思ってたんですけど…最終的に風刺される側に今はなってますね。(笑)
 
小澤:ホントにそうですね!(笑)
 
山口:ただ、そういったこと自体も逆に風刺であるなと感じています…。僕は本当に“時事ネタ”が大好きだったんです。今では芸能イジリがあったりしますけど、世の中の普通の話題になっていることを笑いに変えられるって本当にすごいことだなって思っていて…。
 
 
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