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INTERVIEW

トップインタビュー幸也(Kαin)×seek(Mix Speaker's,Inc.)【後半】(web Rooftop2017年4月号)

新宿LOFTが歌舞伎町に移転して今年の4月24日で早18周年を迎える。
18周年公演として開催するmaster+mind公演で、4月8日に2マンを行なう、Kαinの幸也とMix Speaker’s,Inc.のseekによるスペシャル対談の後半です!!

2017.04.04

10年続けること

——お互いのバンドは今年10周年ですよね。

幸也:そう、実は同期なんですよね。あと意外と今年10年目ってバンドが多いよね。

seek:多いですね。

幸也:多いんですよ、ヴィジュアル系は。それって逆に言うとさ、前はなかなか10年続くバンドはなかったんで。今は昔ほどバンドにとって音楽業界って居心地のいい状況じゃないにも関わらず、一応どうにか10年続いてるバンドがこんなにおるんやっていうのは。

seek:それがすごい不思議やなって思うことが多くて。冒頭の話に戻っちゃいますけど、音楽業界で言うたら、あの当時の方が華やかでバブリーで、今振り返っても夢のある感じやなって言うてた時の方が、すごいバブル感があるというのか、弾けてしまうっていうのか、バンドが長続きしないっていう感じで、今は「しんどいな、しんどいな、いつまでこんな状態が続くねん」って言いながら、気が付いたら10年経ってるっていう感じがすごくあると言うか。

幸也:結構当時は、割と有名で僕らからすると成功したなっていうイメージがあるバンドでも、冷静に数えてみると4〜5年しか活動してないとかが多いんで。俺が好きだったD’ERLANGERなんて、メジャーデビューした年に解散したからね。

seek:すごいですよね!

幸也:だからそれを考えると、頑張れてるバンドがそれだけいるっていうのはね。今年10年目ってバンドは何個か聞きますね。vistlipも10年って言ってたかな。

seek:そうですね。秋に10周年バンドばっかりのイベントツアーがあるんですけど。

幸也:マジで! 誘われてないやん。なんでやろっ、おかしいなぁ〜(笑)。

seek:己龍、vistlip、ダウト、DaizyStripper、HEROとうちで。

幸也:全部10周年なんや。すごいな! そんなにいるんだ。

seek:ちょうど2007年組で。でもまちまちやと思うんですけど、俺らみたいに20代前半でやってたバンドの次に始めてるのと、20代前半で始めてるバンドってまたちょっと違うやないですか。壊れ方というか、走り方とか転け方が違うから、そこでのまた10年の捉え方も違うのかもしれないですけど。でもやっぱりこれだけ残ってるっていうのは、すごいなとは思いましたね。

幸也:たしかにそう言われれば、名前が挙がったバンドもほとんどが、最初に始めたバンドじゃない感じではあるよね。ミックスはこの間、結成10周年ライブがあったんだよね?

seek:はい、2月19日に。

幸也:うちは11月だから、まだやってないんだけど。

seek:結成記念日って、昔はあんまり意識してなかったというか、ミックスになる時に自分がやり始めたからっていうのもあると思うんですけど、結構数年前から明確に2月19日を意識していて。

幸也:昔は伝達するツールがないから、初ライブの日っていうのはあっても、結成記念日なんてお知らせしようがないじゃん。昔は何かって言うと、『SHOXX』と『FOOL’S MATE』の発売日に情報解禁を合わせてたよ。

seek:ちなみにMix Speaker’s,Inc.の結成日がそうなんですよ。20日に書店に並ぶから、発売日の1日前倒しの19日に発表しましょうってだけの理由で19日なんで。

幸也:そうなんや。今はHPがあるからいつでも発表出来るからね。10年のキャリアを持つバンド同士の対バンとして恥ずかしくないものを魅せれるように、我々頑張りますよ(笑)。

seek:そうですね(笑)。最近、10年やってきたって感じる時って、クオリティが高いものを作れたなって思うことより、トラブルがあった時に、メンバーが会話せずとも動いている瞬間を見た時に、10年経ってるバンドなんやなって思うことが多くて。この間の10年ツアーの時もトラブルだらけで、1日1回何かがあるみたいな状態やった時に、例えばベースの音が鳴らなくなってしまって俺が袖に入ってサブのベースを準備してたりした時に、俺の後ろの立ち位置のAYAくんがスッと前に出てきて煽ってるとか、「あっ、シーケンスがトラブって音の返しが何も鳴ってないな。この後は何やったっけ?」っていうのをみんなが瞬時に考えてて、ブレイクでシーケンスだけになるところをギターの奴が弾こうと思ってたら、俺もそれに合わせてベースを弾いちゃってましたみたいな(笑)。「なんかいつもより音が多ない?」みたいな(笑)。とかって時にすごい10年を感じれたりはしたんで。出来れば、それを感じたくないな、8日はって思ってますけど(笑)。トラブルがない、ちゃんとお客さんから観て10年のクオリティを感じるようなものを魅せたいなとは思ってますけど。やってる僕らはそういう感覚がありますね。

——私はLOFTに長くいますけど、通じ合えるようになってきたかなって思ってもそのスタッフが辞め、また新しいスタッフが入って、みたいな感じでスタッフが変わっていってしまうのでそういう感覚が羨ましくも思います。

seek:でもLOFTはいつ遊びに行っても思いますけど、スタッフの人が仕事が終わった後に飲んでる姿だったり、打ち上げに参加してくれはって、「今日でLOFTを辞めるんです。この現場が最後で楽しかったです。有難うございました」みたいな挨拶をしてくれはったりとかっていうのは、すごいことやなって思いますけどね。

幸也:そうだね。バンドもそうやけど、ライブハウスも人やと思うんで、名物スタッフみたいな存在が欲しいですよね。昔は結構いましたよね。

——そうですね。個性が強烈なのが結構いましたね(笑)。LOFTの今後の課題の1つとして、名物スタッフを見出していくことですかね?(笑)

幸也:そうですね〜。名物スタッフを育成して欲しいですね。

——多分、ライブハウスで働きたいってくる子たちは、結構個性が強いと思うんですよね。ただ、それを出せてないだけだと思うので、私たちがそういう子の個性を引き出していかないといけないってことですよね。

幸也:やっぱり面白いスタッフがいた方がいいですよね。

seek:ライブハウスもどうしても、すごく長い人と若手とで構成されていることが多いですもんね。僕らの地元もそうですけど。長い人は、俺がバイトしてた時からいてる人とかで、今会っても時が止まっているというか、何の変化もなかったりするから。やっぱり地下のスペースで時が止まっているところでずっと生活してんねんやろなって感じはしますけど(笑)。どうしても間がザックリ抜けちゃったりしますもんね。

幸也:そうですね。面白い人を待っていますって感じでこの対談を締めくくる感じですかね。「来れ、若人よ。新宿LOFTは君を待っている!」っていう感じですかね。

一同:(笑)

——有難うございます!(笑)では4月8日も、よろしくお願いします!!

 

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LIVE INFOライブ情報

SHINJUKU LOFT KABUKI-CHO 18TH ANNIVERSARY

master+mind 〜Sense of Pulse #13〜

2017年04月08日(土)新宿LOFT

OPEN 18:15 / START 19:00

前売り 4000円 / 当日 4500円(共にドリンク代500円別)

※未就学児童入場不可

【出演】

Kαin / Mix Speaker’s,Inc.(50音順表記)

【一般チケット発売中!!】

・ e+一般(Bチケット)

・ LOFT店頭(Bチケット)

・ ローソン(Cチケット/L:70363)

【入場順】

1. Aチケット(e+プレオーダー/受付終了)

2. Bチケット(e+一般・LOFT店頭)の並列

3. Cチケット(ローソン)

【主催・企画・制作】

新宿LOFT / master+mind

【お問い合わせ】

新宿LOFT 03-5272-0382

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