Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【完全版】中島卓偉×将(A9)(Rooftop2016年6月号)

5月に続き、中島卓偉が新宿LOFT40周年公演に2ヶ月連続で出演! 今回は新宿LOFTに初出演となるA9との2マン!!

2016.06.14

ボーカリストは楽しんで歌うことが一番!

——ライブ時の発声方法で気を付けていることはありますか?
卓偉:特にないですねー。あんまり気にしたことがないんだけど、ありますか?
将:ご本人を前にするとすごいお恥ずかしいんですけど、卓偉さんみたいには出来なかったんですけど、すごい喉を開いて歌うようになったのは、卓偉さんの曲をいっぱい練習していたのが影響があるんじゃないかなって、自分で勝手に思ってるんですけど。元々、喉だけで歌う人間なんですけど、卓偉さんは底からですよね?
卓偉:まぁ、腹使ってやりますね。ボイス・トレーニングとかはやられてるんですか?
将:やってました。最近は特別には行ってないんですけど。
卓偉:3年くらい前に、この先歌えないかもしれないってくらい声が枯れて、喉を潰した時があったんですね。戻す時に喉のリハビリでウォーミングアップのために、ボイス・トレーニングとかをやったことがなかったんですが、周りのいろいろな意見もあって、「行ってみたら」みたいなことを言われて。3人くらいの先生にいわゆる発声法を教えてもらったんですけど、全然ピンとこなくてね。ボイス・トレーニングの先生って、基本はロックではないじゃないですか。どっちかと言うとクラシカルな人たちでしょ。我々のようにシャウトをするとか、アタックで持って歌うっていうやり方が、クラシカルな人からすると全然タブーでよろしくなくて、指摘されてばかりで。ジャンルとかあまり言いたくないけど、ある時に、「これこそはジャンルの話で言われちゃってるから、これはどうしようもないな」って思って。やっぱりボーカリストなんで、神経使ってステージに立っているとライブが楽しめないじゃない? 「思いっきりボーカリストが楽しんで歌ってます。センターにいて歌ってることがハッピーです」っていう感覚でステージの真ん中にいないと、面白くないなっていうところに行き着いてですね。発声法って、腹使って、喉開いてっていうのがあるんでしょうけど、正直あんまり意識はしてないって感じですかね。いろんな人のやり方があるから、将くんはどうしてるのかなって聞いてみたいなとは思ってたんですけど。
将:何でそんなにピッチもリズムも正確なんですかって逆に思ってました。
卓偉:いやいや(笑)。でも音楽はピッチとリズムのどっちが先かって言うと、多分リズムが先だと思うんだよね。
将:そうですね。
卓偉:だからどんなビートも、8タッチで取らずに、全部16で取るっていうのが体に入ってるかな。またヒロトくんの話になっちゃうけど、ヒロトくんってずっとカッティングで8の曲でも16を刻んでるじゃないですか。ああいう感覚で16のビートが曲を聴いた時に全部自分のリズムのノリ方になってるところがあるかもしれないですね。4でも8でも16に分割したくなるというか、ハネたくなるというか、そういう意識はあるかもしれないですね。
将:自分は、ライブ中もドラムと同じクリックを聴いて歌ってるんですが。
卓偉:あっ、そうなんだ。イヤモニで?
将:はい、イヤモニで。
卓偉:なるほどね。それ、倍にしてみてもいいかもね。僕はレコーディングの時は、クリックはほぼ出てるか出てないかくらいで、むしろ下げちゃって、あんまりそこに囚われないでやるやり方の方が、いいリズムが出る気はしますけどね。
将:そうですよね。
卓偉:クリック入れてやってるって、大変じゃない?
将:元々は裏方志望だったんで、音楽をやり始めた時は音楽的素養が全くなくて、それをどう補助するかってところから始まったんですけど。10年以上経って、音楽的な経験値が高まってきたところで、確かにクリックがある方が歌いづらいなと思う瞬間がやっと出てきました。
卓偉:入れてる人もいるけどね。ドラムとビート感を一緒にするって感覚でやってるってこと?
将:でしたね。元々、弦楽器隊のリズムが良くて、センターラインのリズムがあんまり良くないって、当時の舞監みたいな人に言われたことがあって、それで結構気にしてました。
卓偉:ドラマーと同じクリックを聴いてるってことじゃないですか。ドラムがズレる時ってすごく自分も引っ張られません?
将:引っ張られますね。
卓偉:それって結構苦しくない? 大丈夫?
将:聴いてないよりはいいのかなって感じで聴いてました。
卓偉:なるほどね。クリックで聴くと整いすぎるから、わざと16のループを流しておくっていう手もあると思いますよ。メンバー全員がクリックを聴いてるの?
将:この前観て頂いたライブは、弦楽器隊はイヤーをしていなかったので、クリックは聴いてなかったです。去年までは5人とも聴いてたんですけど。
卓偉:5人ともクリック!? マジで!! すごいねー。「お前、あそこのビートは何だよ!」とかって後で喧嘩にならない?(笑)
将:大丈夫でした(笑)。でも一度イヤモニを外したメンバーが1人いて、「やっぱり無い方がいいや」ってなって、そうしたら弦楽器隊はみんなイヤモニを外してました。
卓偉:ドラムのNaoくんは全曲クリックを聴いてるの?
将:聴いてない曲は、1〜2曲あるかなくらいです。
卓偉:そうなんですね。映像と合わせなきゃいけなかったりもするもんね。いやー、勉強になります。
将:こちらこそ勉強になります。
卓偉:ここまでくると料理の仕方ですね。面白いです。こういう話を聞けるのは新鮮です。
 
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LIVE INFOライブ情報

SHINJUKU LOFT 40TH ANNIVERSARY
master+mind 〜Sense of Pulse #09〜
2016年6月16日(木)新宿LOFT
OPEN 18:15 / START 19:00
前売り 4500円 / 当日 5000円(共にD別) ※未就学児童入場不可
【出演】
中島卓偉 / A9
《中島卓偉 musicians》Guitar生熊耕治 / Bass鈴木賢二 / Drums石井悠也
【チケット発売(Cチケット)】
LOFT店頭・ローソン(L:73348)・e+にて発売中!
【入場順】
FC-A&Bチケット(受付終了)の各No.001〜の並列→Cチケットの各No.001〜の並列
【主催・企画・制作】
新宿LOFT / master+mind
【master+mind HP】
【新宿LOFT40周年特設サイト】
【お問い合わせ】
新宿LOFT 03-5272-0382
 
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