Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー戸渡陽太(Rooftop2015年9月号)

福岡から突如シーンに現れたシンガー・ソングライター!
モンスター級の才能を内包するその素顔とは!?

2015.09.01

 新人シンガー・ソングライターの中でも抜群の才能と灼熱のライブ・パフォーマンスで今業界注目の戸渡陽太。今回初となる東京での企画イベントで、彼のキャリアからは大先輩にあたるドラマーとの"10番勝負"を果敢にも挑むという。まず、彼のことをご存知ない方々へ、彼は一体何者なのか? から敢えて質問を始めた。そして今、何を思っているのか。さらにはこの先の展望をメール・インタビューで訊いた。間接的なやり取りがこれほど歯がゆかったことはない。もっと突っ込んで話を聞いてみたいと思った。その理由は、特に彼の発言から出る固有名詞に注目して欲しい。この男、ただ者ではなさそうだ。[interview:上里 環(下北沢SHELTER)]

『孤独な原色たち』のエッセンス

──今回はインタビューのご協力ありがとうございます。まず、Rooftop初登場となりますので、読者に向けて自己紹介をお願いいたします。
戸渡:福岡県出身でシンガー・ソングライターをやっています、戸渡陽太です。よろしくお願いします。
──若手シンガー・ソングライターの中でも楽曲、歌詞ともにユニークな音楽性であると感じています。たとえば最新音源『孤独な原色たち』の冒頭はまくし立てるような叫びからスタートしていて、独特の雰囲気と言うか、存在感だと思います。影響を受けた音楽、また作曲活動の中で心がけていることは何でしょうか?
戸渡:たくさんの音楽が好きでいろんなジャンルの音楽を聴いているので影響を受けた音楽を挙げるとキリがないのですが、その中でもJeff Buckleyや尾崎豊、ワールドに目を向ければパキスタンのNusrat Fateh Ali Khanや西サハラのMariem Hassan、最近ではチベットのLama Gyurmeにハマっています。そういった音楽が僕の中でミックスされて僕の音楽に反映されているのかなと感じます。作曲活動の中で意識しているのは、なるべく自然体で出てきた言葉やメロディをそのまま活かすということを心掛けてます。
 

『RO69JACK』入賞から上京

──福岡出身で、2014年の『RO69JACK』に入賞されてから世間に認知されてきております。これまでの活動を振り返ってみるといかがですか。大きく変化した点はありますか。
戸渡:以前より多くの方々に戸渡陽太という音楽が認知されてきたのかなぁと最近感じます。まだまだこれからではありますが。プライベートな話をすれば、最近東京に引っ越したので生活の変化などはありました。家賃が高くて驚いてますが、難なく暮らせてます(笑)。
──同世代で気になっているミュージシャンはどなたでしょうか。理由も添えてお願いいたします。
戸渡:イギリスのLaura Marlingです。同世代のシンガー・ソングライターでとてもかっこいいなと感じてます。とても20代前半とは思えない哀愁漂う空気を身にまとい、ギターを爪弾く姿や渋みを含んだ歌声がとても好きです。最近リリースしたアルバムもとても素敵でした。 
 

初東京企画『戸渡陽太10番勝負』

──8月27日の渋谷La.mamaを皮切りに、9月、10月とSHELTERでの戸渡陽太初東京企画がスタートします。錚々たるドラマーとの共演3本立てとなりますが、まずはこの企画の発端になったのはどのようなことなのでしょうか。
戸渡:昨年の11月に発売した、自身の1st EP『プリズムの起点』のRECを進めていく中でドラムにJake stone garageのヒデくん(dr. 岩中英明)に曲を叩いてもらったのですが、会うのが初めてとは思えないくらい2人の息がピッタリで、2人でLIVEしてみるのも面白そうだねという話が出たことが一番最初のきっかけでした。そこからいろいろなドラムの方と2人でLIVEをやっていくことになるのですが、人が変わるだけで音楽がこんなに変わるんだ! 面白いなぁ! と思い、個人的に気になっているドラマーさんにお声掛けさせていただき、『戸渡陽太10番勝負』を行なうという運びになりました。
──各公演に出演するドラマーを選んだ理由、またそれぞれに対しての思いを教えていただけますでしょうか。
戸渡:《白根賢一》実はめちゃくちゃお世話になっている方のご紹介で、今回GREAT3の白根さんとご一緒させていただく運びになりました。GREAT3の曲もよく聴いていて、白根さんが僕の楽曲でどんなドラムを叩いてくださるのかとても楽しみです。
《マシータ》ロック畑でめちゃくちゃかっこいい元BEAT CRUSADERSのマシータさんとご一緒できるとあって、とても嬉しいです。実は初めてお会いするのですが、きっと上手くいくと音を合わせる前から確信があります。
《河村“カースケ”智康》カースケさんもお会いするのは初めてなのですが、いろいろな方の後ろで叩いているのをよく見させていただいてるので、ご一緒したらどうなるのだろう? と良い意味で想像できません。音を合わせるのが今からとても楽しみです。
──大先輩ドラマーとの共演となるこの3本の企画を通して、どんなことを具体的に成長させたり、感じたいでしょうか。また、見に来るお客さんに何を感じて欲しいですか。
戸渡:熟練のドラマーさんの方々に対して自分が引っ張っていく瞬間を多く作っていきたいです。そういうことを意識しすぎると演奏が良くなくなると思うので、心掛け程度にしておこうとは思っていますが(笑)。見に来るお客様には、僕が引っ張っていくところや逆に僕が熟練のドラマーさんに引っ張ってもらったりとか見ていただきたいです。あと、ドラムを叩く人が違うだけでこんなに違うんだ! っていう発見もあると思います。
──この企画に向けての意気込みをお願いいたします。
戸渡:LIVEを見に行って本当に良かったな! と思っていただけるLIVEに必ずいたしますので、是非遊びに来てくださいね!
──今後共演したいミュージシャンはどなたでしょうか。何名挙げていただいても結構ですので、理由も添えてお願いいたします。
戸渡:ドラマーだとBOBOさんと一緒にやってみたいです。もしくはドラマーじゃなくても良いのかなぁと思う時もあったりして、ピアニストだったりギタリストだったりベーシストだったり、プログラム音楽の人だったり、それぞれの熟練のミュージシャンの方々と2人でやってみたいです。
──東京での初企画となりますが、会場にLa.mama、SHELTERを選んだ理由は何ですか。
戸渡:昔、La.mamaさんに出たことがあり印象に残っていて、またやりたいなぁと思っていたのと、SHELTERさんはいつもお世話になっているので。
──情熱的なパフォーマンスが印象的なのですが、戸渡さんにとっての“LIVE”とは何でしょうか。
戸渡:時をも忘れてしまうような最高の瞬間を皆様と共有することがLIVEだと思います。
──今後の活動の展望はどのようなことでしょうか。目標があればそれに向けて具体的にその理由を教えていただけると嬉しいです。
戸渡:シンガーとして目標のひとつは日本武道館でのLIVEですが、その目標が通過点にできるように、まずは目先のことから取り組みたいと思います。
 
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孤独な原色たち

PECF-3152
価格:1,620円(税込)
2015年6月10日発売

amazonで購入

【収録曲】
1. 世界は時々美しい
2. ギシンアンキ
3. 探せ
4. Y
5. 黄泉のゴンドラ

LIVE INFOライブ情報

戸渡陽太10番勝負 Vol.2
2015年9月30日(水)下北沢SHELTER
戸渡陽太 with マシータ(ex.BEAT CRUSADERS)
*対バン有り
OPEN 18:30/START 19:00
前売 2,000円/当日 未定
 
戸渡陽太10番勝負 Vol.3
2015年10月29日(木)下北沢SHELTER
戸渡陽太 with 河村“カースケ”智康
*対バン有り
OPEN 18:30/START 19:00
前売 2,000円/当日 未定
 
問い合わせ:SHELTER 03-3466-7430
 
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