Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュータケシタツヨシ(メレンゲ)×藤森真一(藍坊主)(Rooftop2015年5月号)

デビュー11年目の新たな挑戦!

2015.05.01

 来年迎える新宿ロフトの40周年に向けて開催している『SHINJUKU LOFT LIVE collaboration 2015〜2016』。新宿ロフトとメレンゲのコラボレーションも第2弾目となり、共演者に藍坊主を迎え、共演するにあたり両バンドのベーシスト対談を敢行!
 今回の対談をきっかけに両者のメジャー・デビュー日が同日だったということが発覚し、公演当日もまた何か面白いことが発覚するかもしれません。[interview:樋口寛子(新宿LOFT)]

メジャー・デビューの年と日にちが僕らとメレンゲが同じでした(藤森)

──お2人が出会ったのはいつでしたか?
タケシタ:2004年〜2005年辺りに札幌で共演した時ですかね。その時はお互いに知らない中での共演だったので、話すことがなかったです。
藤森:ちゃんとお話をしたのは、今年のお正月に参加した新年会でした。調べたらメジャー・デビューの年と日にちが僕らとメレンゲが同じでした(笑)。
タケシタ:2004年5月12日です。鳥肌ものですね(笑)。
──今回の共演は2004年以来だから、11年ぶりの共演ですね!
タケシタ:不思議と共演することが今までなかったですね。でも改めて話をすると自分たちと似ているなと思いました。また、アレンジや鍵盤の入れ方が似ているなと思いました。
藤森:メレンゲは鍵盤がたくさん入っていますよね。
タケシタ:クボ君が鍵盤で楽曲を作ったり、シンセが好きだったりするんだよね。
タケシタ:ライブはサポートに入ってもらって5人で演奏しています。
藤森:ライブの形態は僕らと同じですね。アンサンブルとメロがとても良いですよね。今回の共演をきっかけに聴いてみたら凄いクオリティが高く、これは長く続けているバンドだなと思いました。逆にこんな曲がたくさんあるから続けていられるのだろうなと思いました。
タケシタ:両バンドとも聴いているという人も多いかもね。
藤森:お客さんの年齢層はどのくらいですか?
タケシタ:うちは30代中心かな。
藤森:僕らは20代前半が多いですね。普通だったらバンドと一緒にリスナーも育っていくじゃないですか。一緒に育っていくファンの方もいますけど、常に入れ替わっていますよね。
タケシタ:うちは共に成長しているし、僕らより上の年齢層の方も多いですね。
藤森:その辺りが今回の公演の化学変化かもしれないですね。
タケシタ:曲を聴いていて「青春」だったり、青い気持ちを唄っていることもあって若いお客さんの層に響いたりするのかなって思いました。うちも以前「初恋」だったりをテーマに唄っていたけど、歳を経て唄う内容が変わって、ボーカルのリアルな気持ちと共に成長している感じがありますね。
藤森:自分は歌詞のことをメンバーに聞かれるのが嫌なんですよ(笑)。
タケシタ:僕は聞かないですね。
藤森:共有はできているんですね。抽象的な歌詞でも何となく分かりますよね。
タケシタ:汲むのがメンバーだと思っているから、理解するまで聞きますね。
 

GOING UNDER GROUNDがいなかったら音楽の道を目指してなかったし、デビューもしていなかったからね(タケシタ)

藤森:メンバーとは何つながりですか?
タケシタ:GOING UNDER GROUNDと高校生の頃からの友人で、彼らのライブを手伝っている時に、たまたまイベントにクボ君が1人で出演していて。
藤森:その時メレンゲは存在していたのですか?
タケシタ:ソロ・ユニットとして2002年にCDをリリースしていました。その後、彼といろんな話をし、一緒にやることになりましたね。出会って12〜13年は経つのかな。僕が入った時にロフトのインディーズ・レーベルからCDを出しました。藤森君は何でベーシストになったの?
藤森:保育園の頃から一緒のギタリストがメンバーにいて。他の中学の方から上手いと言ってもらっているようなギタリストが幼馴染みにいるなという認識だったのですが、高校に入ってからも上手いという噂が入ってきて。そんな中、久しぶりに再会した時にいろんな話で盛り上がっているうちに、彼と一緒にバンドをやりたいなと思うようになって。彼と一緒にバンドをやるにはどうしたら良いのかなと思った時に彼とバンドがやりたいからベースやろうと思い、ベースになりました(笑)。ツヨシさんは?
タケシタ:自分は2つ上の兄が中学時代にギターを始めて。兄の早弾きが早かったんですよ(笑)。自分も練習したけど、そんなに早く弾けないなと思い、その時にベースという楽器に気づいて弾き出したのが中1くらいですかね。
藤森:大体ベーシストってギタリストからいきますよね。不思議ですよね。
タケシタ:挫折を味わうか、凄いギタリストに出会うかで変わるよね(笑)。ライブハウスでやるようになって出会ったのがGOING UNDER GROUNDなんですよ。
藤森:GOING UNDER GROUNDの存在は相当大きいですね。
タケシタ:自分の中では相当大きいね。GOING UNDER GROUNDがいなかったら音楽の道を目指してなかったし、デビューもしていなかったからね。自分が大学でのほほんとしている間に彼らがCDを出した話を聞いて、「自分もやりたいな」って思った。
藤森:大学の時に友人がCDを出したってショッキングなニュースですよね。あれはもの凄く人生が負けた感じがしないですか?
タケシタ:そうそう! 当時は静岡に住んでいたので、静岡から東京までライブを見に行ったりしていました。とても悔しかったけど、彼らの音楽が好きなんですよね。そこから日本語の音楽を改めて聴くようになって、サニーデイ・サービスを聴いてどっぷりハマりました。藤森君は好きなベーシストはいるの?
藤森:クラムボンのミトさんは好きですね。あとはジュディマリの恩田快人さんはたくさんコピーしましたよ。亀田誠治さんや唄っているベーシストが好きですね。一番思い入れがあるバンドは何ですか?
タケシタ:GUNS N' ROSESかな? 日本人だとサニーデイ・サービスは好きだな。奥深いと言うか、生活の一歩先の夢みたいなものを見せてくれる。一時期はサニーデイ・サービスしか聴いていなかったくらい聴いていましたね。
藤森:一番のオススメの作品は何ですか?
タケシタ:個人的には『24時』というアルバムですね。一般的に有名なのは『サニーデイ・サービス』で、それは入りやすい作品かも。『東京』というアルバムは春に凄く聴きたくなるな。
藤森:春に聴きたくなるって良いですね。
タケシタ:今聴いてもその時の気持ちを思い出しますね。
 

藍坊主のお客さんの層が違うのが興味深いよね(タケシタ)

藤森:当時だから良かったのか、当時の音楽が良かったのか、たまに混乱しませんか?(笑) 長く音楽をやっているとお客さんでたまに「久しぶりに子どもと一緒に来ました」とか言われませんか?
タケシタ:「2人でメレンゲが好きで結婚式で使いました」とか言われて嬉しかったな。
藤森:僕も「昔聴いていました」とか言われるようになりましたね。
タケシタ:嬉しいよね。お店廻りに出かけた時に「実はツアーに行っていました」と言われ、凄く嬉しかったな。長く音楽をやっていて良かったなと思いますね。
藤森:そういう人が書くコメントって熱くないですか? 凄くよく聴いてくれていますよね。
タケシタ:凄く嬉しいね。若いバンドの人たちに言われても嬉しいよね。うちのお客さんと藍坊主のお客さんの層が違うのが興味深いよね。
藤森:メレンゲと僕らの一番の違いは歌詞の内容ですかね? メレンゲの歌詞はちゃんとストーリーがあるのに余白がありますよね。それぞれの生活が当てはめられると言うか。だからお客さんと一緒に成長できるのかなと思いました。僕らは自分の体験談みたいに熱く書いてしまうところがあるから、そうなると客層が若くなってしまうのかなと思います。
 
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LIVE INFOライブ情報

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SHINJUKU LOFT 16th ANNIVERSARY
新宿LOFT×メレンゲ presents
SHINJUKU LOFT LIVE collaboration 2015〜2016
supported by GO TO THE SHINJUKU LOFT 40th ANNIVERSARY
2015年5月28日(木)新宿LOFT
出演:メレンゲ/藍坊主
OPEN 18:00/START 19:00
前売 一般3,500円・学割2,500円/当日 未定(共にドリンク代別)
*チケットはLAWSON、e+、LOFT店頭にて発売中
*学割チケットご購入のお客様は、公演当日に学生証をご掲示の上ご入場可能となります。当日学生証を忘れた方はご入場ができません。
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