Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューrega(Rooftop2014年9月号)

自然と集まった「仲間」が自然体で放つ最新作
本人たちの言葉で伝える作品の真意

2014.09.01

 『regaが記者会見!? 〜3rd Mini Album「Among the flow」先行試聴会〜』。ここに来てくれた人たちに一番に聴いてもらいたい──事前にバンドマンには音源を配らない、regaにとって初となる先行試聴会が8月16日、Asagaya Loft Aにて開催された。
 冒頭、感謝の言葉から始まったこのイベントは、前半に試聴会&曲解説、後半に質疑応答と、4人のみでトークが展開され、終始和やかな雰囲気のなか進められた。「ひとり一曲」をテーマに制作された前作『DISCUSS』との2部作だという今作は、一体どのように出来たのか。従来のインタビューとは少し違う、自然体の彼らから発せられた言葉をまとめた。(文・構成:須田舞未/Asagaya Loft A)

メンバーによる曲解説 〜前作『DISCUSS』を経て出来た作品〜

1.『GOOD LUCK』

四本 晶(g):このアルバムのなかで一番最初に出来た曲です。たぶん一番POPじゃないかなと思うんですけど。

青木昭信(b):僕がネタを持ってきました。POPなものを作りたくて綺麗なコード進行と割と弾かないベースラインを意識して、僕にあまりないものかなと思ってチャレンジした曲です。この音楽業界、運が占めていて、いい音楽を作っていても売れてない人もいるっていう話をしていて、そういう幸運を掴めればいいなとこのタイトルにしました。1曲目はこれにしたいなと狙って作りました。

井出竜二(g):この最初のジャーンって音、僕、今までまともにコード鳴らしたことなかったんで新鮮で楽しいんですよ。腕回して弾いちゃうくらいの感じ(笑)。

 

2.『DAVID』

四本:これはライブでもアンコールでやっていました。このアルバムの代表曲と言えますね。竜二さんがネタを持ってきました。

井出:今まではバンド・サウンドと言うか、パンク・ロックだったりミクスチャーだったりを好んで聴いてたんですけど、打ち込みだったりハウスとかを好きになった先にデヴィッド・マンキューソさんというDJさんがいて。その人のイベントを見に行った時に湧き上がった感情を表現できたらいいなと思って、最初にメインとなるコード進行を自宅で録って、晶にコピーしてもらいました。それでそこにドラムとベースにはこういう曲でやってほしいと伝えて…この、最初のベースラインがドンピシャでええんよなぁ(笑)。

青木:個人的にrega史上上位に来るベースラインが弾けたと思います。

井出:自分のパーソナルな気持ちをメンバーに預けてこのベースラインが返ってきた時、このバンドは最強だ! と思ったんです。『DISCUSS』での「ひとり一曲」を経て自分の曲で表現できたことが凄く嬉しくて、とても気に入ってる曲です。

青木:ちょっと初期のregaのイメージがあるんじゃないかな。

 

3.『on the road』

四本:この切ない曲なんですけど、最初のイントロのフレーズは3年くらい前に出来ていて、ずっとどこかで使いたいなと思っていて。なんとなくこのタイミングかなと思って今回持ってきました。ギタリスト人生初のタッピングというのを行ないまして、雰囲気に合ういいキラー・フレーズが出来ました! ローカル・ネイティヴスというバンドが好きなんですが、切ないんだけど拳を上げたくなると言うか勇気が出ると言うか、それを後半の流れで表現できたのが個人的に嬉しい曲になっています。

井出:自分のなかの世界観があったんだと思うんですけど、フレーズは晶からリクエストがあって、それを弾くのも楽しめて良かったです。

四本:今までは短い曲しか作れなかったんですけど、これは長いです。それもまた新しい挑戦でした。タイトルはその時見ていた映画、ロード・ムービーです。

 

rega-loftA1.jpg4.『Peanut』

井出:一番最後に出来た曲です。…どうやって作ったっけ?(笑) このフレーズも2、3年前からあって、仮タイトルは「忍者」でした。

青木:ブルーノ・マーズみたいな曲を作ろうって作ったらこんな曲になってしまいました(笑)。

井出:途中のフレーズは迷ったんです。最初は晶が裏で弾いてたのをこれ使えるんじゃないかってハモってブレイクにして、それに俺が乗っかっていったんです。それで曲のなかにコントラストが出来た。ベースはあんまり弾かずに…。

青木:なんか最近弾かしてもらえんことが多い。晶に、ちょっとベース控えめでお願いしますって(笑)。

 

5.『Rumble』

青木:『GOOD LUCK』を作って、ポップなものとちょっと乱暴なものっていう両方のバランスを僕のなかで取るために作った曲です。狂気じみたものが好きなんですけど、そういうものの純粋さもあると思うんですよ。けっこう悪い曲です。気持ち的な面で純粋に狂気じみた感じをイメージしてほしいってだけでやってもらいました。

井出:けっこう細かいことをやってるんですよ。割とすっきり終わらせようって言って短めです。ドラム難しそうやね?

三宅隆文(ds):難しい。叩けんかった。これも叩けてるかどうかって言われたら疑問が残るけど(笑)。

 

6.『Among the flow』

青木:『DISCUSS』のジャケットと今回のジャケット、実はつながってるんです。『DISCUSS』で行なった「今までのregaの流れのなかにもっと自然に身を置いて曲作りをする」っていうところから、『Among the flow』(流れのなかに)というタイトルを付けました。

四本:アルバムのなかで一番好きかもしれないです。自分たち的には最後の高揚感とか、今までにはないところに来たかなと思います。早くライブでやりたいです。

三宅:このドラムはスネア叩いてないです。

青木:そういうことも今までやってきてなかったね。

井出:今までは足して足して音数が絡み合っていくのが多かったけど、引いた時に際立つというのが表現できてるかなと思います。

青木:ベースライン、広末涼子みたいじゃない?

三宅:『POISON』(布袋寅泰)みたいなね。

青木:曲の最後に出てくる(笑)。……という6曲が出来ました。我ながら自然体でいいものが出来たと思います。

 

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3rd Mini Album
『Among the flow』

SOPHORI FIELD COMPANY SPFC-0004
価格:1,700円(税込)
2014年10月1日(水)発売

amazonで購入

【収録曲】
1. GOOD LUCK
2. DAVID
3. on the road
4. Peanut
5. Rumble
6. Among the flow

LIVE INFOライブ情報

rega『Among the flow』2014 Oneman Tour
【大阪】11月1日(土)梅田Shangri-La
【名古屋】11月2日(日)池下UP SET
【東京】11月8日(土)恵比寿LIQUIDROOM

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