Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー音速ライン×藍坊主(web Rooftop2014年7月)

バンド結成10年目を迎えた経緯があるからこそ生まれる会話の数々

2014.07.22

基本、自分がテンション上がらない曲は全部伝わってしまう(音速ライン藤井)

──この対談を機会にお互いに聞いてみたいことはありますか?

藤森:今、制作モードだから聞くのですが、何を基準に曲を作りますか? ずっと音楽をやっていると、例えば1stアルバムのラインを超えたらOKなのか?とかを伺ってみたいです。

藤井:基本、自分がテンション上がらない曲は全部伝わってしまうからね。音速ラインの悪いところではあるのだけど、みんなが求めてない音速ラインをやってしまい、激しくて切ないのが好きだった人が離れてしまう時期もあって。でも、それをやっていかないと自分らが駄目になってしまうからね。

hozzy:僕らもそうですね。グルグルとしてます(笑)。

藤井:でも、それをやれているバンドが残るよね。自分でやって面白くなかったら嫌だしね。今思っていることを正直に歌っていますね。全然違うことを書きたくなったら映画を見たりしますね。藍坊主は歌詞が面白いよね。どんなふうに書いているのか知りたい(笑)。メンバーみんなが書くじゃない?

藤森:そうですね。だからこそ、新しいことに挑戦しながらできるという部分はあるかもしれないですね。音速ラインは2人で書いているのですか?

大久保:藤井だけですね。

藤森:今、アルバムはトータルで何枚リリースしているのですか?

大久保:7枚ですね。

藤森:凄い! 1人で7枚分!?

藤井:凄いよね(笑)。カップリングを入れたら100曲は超えていると思う。

大久保:アルバムとは別にミニアルバムをリリースしたしね。

藤井:ずっと頭の中で曲が鳴っていて、整理がつかないくらいなんだよね(笑)。だから頭の中が汚部屋(笑)。ありがたいことではあるのだけどね。

藤森:常に新しいものをという感じなのでしょうか?

藤井:その時にやりたいことをやったり、常にライブを思い浮かべて、その曲をやった時のみんなの顔を想像しながら作ります。

藤森:アルバム3枚目くらいの曲は凄い思い入れがあるけど、5枚目くらいのアルバムの曲は段々と演奏をしなくなり、存在すら薄くなってきたりするのが凄く嫌で。常に新しくいたいというか、新陳代謝を良くする方法が分かればより楽しくなると思うんですよね。

藤井:常にデビューアルバムを作っている感じになれば良いのだけどね(笑)。

 

自分らしさが出て曲にも合ったベースができるのかなって(音速ライン 大久保)

──音速ラインから藍坊主に伺ってみたいことはありますか?

藤井:リハーサルとか練習とか好きなタイプですか?

hozzy:嫌いですね(笑)。

藤森:え? そうなの?(笑) 好きだと思っていたよ。

hozzy:昔は好きだったけどね。藤森は昔、クリックが友達でした。

藤井:大久保もそうですよ。メンバー間で好きな人と嫌いな人がいると思うけど、その辺りの調整はどうしているの? 俺はもの凄く嫌いな人です(笑)。

hozzy:やらなくても良いならやりたくないですよね(笑)。

藤井:うちはその辺りバランスが取れているけど、対照的。

藤森:対照的なのにバランスが取れているって面白いですね(笑)。藤井さんはリハーサルに来ないこともあるのですか?

藤井:来ないし、サポートのギターが用事でリハの途中で上がる時は一緒に帰る(笑)。

藤森:リズム隊だけの練習になるのですね。

藤井:それは絶対にやったほうが良いよね。ボーカルとかギターが入った中で練習するのとしないのでは全然違うでしょ? 自分がいない時はストイックに練習しているけど、俺はそれが嫌いで大久保はそれが大好きだからね(笑)。

藤森:ライブを見せてもらった時に感じたことが今分かった気がします。

藤井:リズム隊がしっかりしているとね、凄いって言われるしね。そこでドキドキしたいですね。

大久保:昔は全くやらなかったけどね。

藤森:2人だからこそなんですかね? お互いにないものを埋めなきゃいけないという。

大久保:あんまり考えたことはないけどね。ベースラインを1人で考えると凄い作り込んでしまい、レコーディングで合わせた時にへんてこな感じになってしまって(笑)。

藤井:それは「パックマンベース」って言われているのだけど(笑)。左から出ていったと思ったら右から入ってくるという。

大久保:今はレコーディングでもスタジオに入ってから考えるというか、その場で考えてますね。藤井さんが福島に住んでいるから、福島で合宿に入った時に骨組を考えますが、そこでも固定観念を付けないようにして。その方が自分らしさが出て曲にも合ったベースができるのかなって。

藤森:凄いよく分かります。

大久保:レコーディングでも1発目の空気感が良かったりするので、全部そうしちゃおうかなって。最初は無理矢理やっていましたが、もう慣れましたね。

藤森:僕は他のメンバーが打ち込んだベースラインがとても新鮮に感じるので、それをいじって作ることが多いですね。

大久保:そういうのを取り入れていくと変わってきますよね。プラスにもなりますし。

藤森:楽しいし、飽きない。

大久保:変に真面目過ぎても良くないかなって。それは長いことやってきて考え方が変わってきました。藤井さんが考える時間を与えたくないって言い出して(笑)。

藤井:時間を与えたら絶対に考え込んで作ってくるからさ。

藤森:音源でかっこ良くてもライブで意外と栄えなかったりするしね。

大久保:最初は抵抗していましたが、あまりにもうるさく言うから、試しにやってみたらとても良くて。こういうやり方もあるんだなと分かってからは気持ち的にも楽になるし良いものができますね。

藤森:構築するとバンドってそれじゃ面白くなくなってきちゃいますよね。

大久保:表現する時に難しくなってしまうからね。

藤森:やりすぎると、お客さんを全く見ることができないです。

藤井:昔はギターを15本くらい入れていたけど、今はライブで再現できるようにプラス2本くらいですね。

 

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LIVE INFOライブ情報

SHINJUKU LOFT SUMMER LIVE SERIES 2014
THE DREAM MATCH #3

出演:藍坊主/音速ライン
2014年8月5日(火)新宿LOFT
OPEN 18:15/START 19:00
チケット:前売 3,240円/当日 3,780円(共にドリンク代別)
イープラス、ローソン、ロフト店頭にてチケット発売
問い合わせ:新宿LOFT 03-5272-0382

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