●楽しさには自信があります
──ヴィン☆セント秋山さんプロデュースの深海コーナーも毎年様々な趣向を凝らしてますよね。今年は「宇宙カフェ」。
寿 去年が「あの世とこの世をつなぐカフェ 桃源郷」で、一昨年が「共闘系萌え萌えカフェ げばると」でしたが、やってることはあんまり変わってないよね。占いとかツボ押しとか(笑)。
河井 そうだ、大事なお知らせですが、今年はもう1つステージが増えます。
寿 深海の第3ステージに続く第4のステージ、その名も「フェイス・ステージ」。
河井 名前にフェイスが付く人のために。
寿 3年に1つのペースでステージが増えてます(笑)。でも「4つのステージで繰り広げられる」ってキャッチフレーズとしてはいいよね。
──ロフトの限界に挑戦って感じもします。もはや異次元空間というか、まさにカオスですよ。なかなか伝えづらい所なんですが。
河井 今はわかりやすいもののほうが人を集めやすいんだけど、こういう何だかよくわからないけど面白いっていうのは伝わりづらいのかもしれないですね。
寿 でもチケットの出足も少しずつ早くなってるし、お客さんもリピーターが多いじゃない。だから一度来るとあの、えも言われぬ楽しさが伝わるんだろうね。メディアには乗せにくいけど体感したらわかるみたいな。実際、楽しさには自信があります。
──会場全体の雰囲気も心地いいですよね。巨大な飲み会みたいで。
寿 そうなんです。天野さんを誘う時に言ったのは「おもしろい飲み会をやろう」でしたから。だからもっと面白くできるはずだ!
●あの場にいれば自ずとクラクラする
(ここで稽古場での仕事を終えた天野天街さんが到着)
──今、ちょうど今度のさるフェスについてインタビューしていたのですが、ずばり今年のテーマである「宇宙旅行」について、どういう感じになりそうですか?
天野 いや、それを今から打ち合わせして決めようと。どうでっち上げようかって(笑)。
──一体どういう演出になるのかなと。
天野 演出という名前を使っているのが楽しいんだけど、演出という程のことはやってなくて…(笑)。
寿 我々に巻き込まれて迷惑している所なんかを話していただければ。
天野 いやいや、僕は楽しくて仕方ないから。ただ、できることは限られていて、逆に人の手が入ると失われる良さもあって、そこが難しい所ですね。そもそも制御不可能で、演出なんていう驕り高ぶった意志はことごとく費えてしまう(笑)。それでも1回目の時は何か考えようとしたんだけど、やっぱりこれは無理でしょうと(笑)。だから演出という形式で遊んでしまおうと。
寿 実際、厳密な意味での演出ではないんだけど、大きな意味で天野さんにいろいろ作ってもらっている所がありますね。色というか風合いみたいな。さるフェスを発展させていくうえで天野さんが絶対に必要不可欠だと思ったんです。最初は3回ぐらい頼み込んでお願いしようと思ってたんですが、なんと1回でOKしてくれて(笑)。
天野 壮大な宴会をしましょうよって言われてね。
寿 ロックフェスに色を付けるというのは、単なるお芝居だけではなく、少年王者舘みたいな強烈なビジュアルを持っている劇団じゃないとできないと思ったんです。
天野 いつも何か面白くできなかと思いながらも、なかなか難しくて、今まで何も成功してない。でもいつかできるだろうと。できるまでやろうって。
寿 その時はびっくりするだろうな。やっぱり人をクラクラさせたいですね。幻惑されたい。
天野 あの場にずっといればクラクラしますよ。自ずとクラクラする(笑)。