Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー清野とおる(Rooftop2013年12月号)

居酒屋座談会in赤羽!!
「赤羽のカリスマ」清野とおると呑んでみた!!

2013.12.01

 「赤羽ではONE PIECEよりも売れてる漫画」としてお馴染み、『ウヒョッ!東京都北区赤羽』の第2巻が先月28日に発売! 魔の街、赤羽のディープな魅力を発信し続ける異端の漫画家、清野とおるが12月21日にまたしてもロフトプラスワンに降臨! チケットは即完売となったものの、イベントに先駆けロフトプラスワン取材班が赤羽に潜入取材を敢行! 鬼も蛇もどっちも出ちゃう街・赤羽で、清野とおると呑んでみた!!(聞き手:宮武孝至、鷲谷智慧/文:マツマル/ LOFT PLUS ONE)

元『テムズ』にて居酒屋座談会開始!

1.jpg── この店の外観、清野さんの漫画で見たことがあるような気がしたんですが…。

清野:おお! よく見てますねー。嬉しいです! ここは『ウヒョッ!東京都北区赤羽』の第一巻に載せた、何でも屋『テムズ』の跡地ですね。

── ああ! あの路上で酒盛りしていたカリスマ店長の!

清野:そうです! でも2011年の末に閉店して以来、マスターも行方不明ですし、僕もここが居酒屋になってからは一度しか来てないんですけどね。

── たまたま入った店が元『テムズ』とは…さっそく赤羽の魔力にやられた感じもありますが…。

清野:そういえば、この前のイベント(7/24ロフトプラスワン)のとき、実はちょっと怖いことがあったんですよ。イベント中にも触れたんですが、いま赤羽で40年ぐらい前に月刊の地元情報誌的なフリーペーパーを書いていた人のことを調べておりまして…。その人は333号まで書いて、巻頭の挨拶で30年間書き続けたフリーペーパーの感想を「333」になぞらえて「散々さ」と一言で片づけた後に、不審な死をとげてしまったんですよね…。

── はい、清野さんがいくら調べても素性が全くわからないという。

清野:そうです。で、そのイベントの終わりの方のプレゼント抽選会で3回連続「3」の数字を引いたりして、もうそれだけでも気持ち悪かったんですが、そのあと今まで経験したことのない謎の脱力感に襲われまして…歩くことすらままならない状態だったので、担当編集の肩を借りてなんとか撤収できたんですが、あの歌舞伎町地下の空間にも何かいるのかな…と思ってしまいましたね。

── ん〜…たしかに「いない」とは言い切れないかもしれません…。そういえば清野さんは以前、プラスワンにお客様として何度かお越しになっていたそうですね。

清野:そうです。××さんのイベントなんですけど、僕と押切(蓮介)くん、どちらも××さんの大ファンでして、毎回のように足を運んでましたね。

── ×××××ですか! たしかに好きそうですね。

清野:当時の××さんと××さんの話がとても好きで…。あ、××さんっていえば、僕、××さんの衝撃的な現場を見てしまいまして……(清野、10分ほど××さんの×××な情報を語る)

── うわ! ほんとですか!?

清野:他にも××さんといえばもう×××で有名ですから、×××××の時なんか……(20分ほど××さんの×××なエピソードを語る清野)

── ××さんパネエ……。って、清野さん、これ絶対書けないです! 確実に店長NG出ます!

清野:え〜、別にいいじゃないですかぁ〜。

── う〜ん、いいのかな……。

清野:でもそれだけ客として行っていたぶん、自分がプラスワンの壇上に上がるのは恐れ多かったですね。一時期、「清野はロフトプラスワンが嫌いらしい」という噂が流れたんですが、その時は人知れず枕を濡らしてましたね(笑)。

── 初めてのトークライブはいつ頃だったんですか?

清野:2010年の夏に映画監督の大根仁さんに誘われて、スチャダラパーのBOSEさんと僕の3人でパルコに出たのが初めてですね。緊張を隠すためにミネラルウォーターのペットボトルに純米吟醸を詰めて飲みながらやってました(笑)。でもそのトークライブがきっかけで人前でも喋れるようになったし、大根さんには感謝してますよ。

── 大根さんも当時と比べてかなりビッグになりましたよね。

清野:よね〜(笑)。

 

呑みもすすみ…

2.jpg── 清野さんの漫画を読んでいると、いつも思うんですが、なんで清野さんはいろいろな変な人やモノを引き寄せるんですかね?

清野:んー、昔から当たり前のように周りにいたんですよね。実家が板橋なんですけど、目の前が神社とお寺だったので、変質者が集まってくるんです。拾ったものをなんでもジャンパーに入れるので、筋肉隆々の野人みたいな、半端ないルン○ンがいたりして。ある日、友達と悪ノリで通報したら即逮捕されちゃったんですけど(笑)、パトカーに詰め込まれるルン○ンを実家の2階から眺めていたら、なぜかルン○ンと一瞬、目が合ってしまって…そこから数日間眠れぬ夜を過ごしましたね。

── でも昔はそこいらにたくさんいらっしゃいましたよね。僕も川でザリガニ釣ってるときとかにしょっちゅう絡まれてました。

清野:大きい川に近いところはキチ○イが多いですからねえ。80年代は本当にポップでいい時代でしたね。ゼロ年代になるとちょっと洒落にならないキチ○イが増えてくるんですが…。

── 清野さんの漫画と言えば、強烈なキャラのお方が多いですが、取材の許可は一応とってらっしゃるんですか?

清野:まあ最低限は言いますけどね。本当のキチ○イに関しては何も。ペイティさんには一筆戴いてますけど。「マンガに出たい。出ます。」っていうノリノリなやつを(笑)。

── ペイティさん! あれからペイティさんとは会えたんですか?

清野:うーん、会えてないですね。テムズのマスターと同じでいつか会えるとは思ってるんですが…。

 

ここまで約3時間! そろそろ締めようかと思っていたところに…

居酒屋のママ:(4人のテーブルに近づいてきて…)あのー、すいません、もしかして清野さんですか?

清野:あ、はい、そうです。

ママ:やっぱり! この前出た清野さんの漫画の中で『テムズ』が載っていたので、それを見たお客さんがよくいらっしゃるんですよ。あと、『テムズ』の店長さんの奥さんも。

清野:ええ! そうなんですか!!

ママ:そうなんですよ! もうご本人は完全にお酒を断ったのでいらっしゃらないですけど…。

清野:本当にマスターがあれからどうしてるか気掛かりだったので…お元気みたいで何よりです。まあ、お酒を飲んだ時のマスターがかっこよくて好きだったんで、ちょっと残念ですけど(笑)。

3.jpg── いやー…全く仕組んだわけでもないのにこの展開…。今回、この店を選んだのって我々なんですけど、それもたまたま店の前を通ったから、というだけですし…赤羽の恐ろしさを改めて感じさせてもらいました…。

清野:というわけで、元『テムズ』改め、『右左』さん。串焼きが美味しいのでオススメです!


なんだかんだでインタビューという大事な目的も忘れ、清野さんとの楽しい酒席はまだまだ続く……。


しかし…ここまでは赤羽地獄の入り口に過ぎない。この後に訪れる『ワニダ』において、赤羽の真の恐怖を身を以て知ることになる、我々取材班であった…。
驚愕の展開! 居酒屋座談会inワニダの一部始終は、12月21日のトークライブにて!!!

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LIVE INFOライブ情報

12月21日(土)新宿ロフトプラスワン
「ウヒョッ!東京都北区赤羽in 東京都新宿区歌舞伎町 Vol.2」
【出演】清野とおる、赤羽がらみの人

OPEN 18:00 / START 19:00
前売券ソールドアウトの為、当日券はございません。

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