Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー『神風動画』水崎淳平(神風動画代表)×桟敷大祐(神風動画)×森田修平(YAMATOWORKS代表)/Rooftop2013年11月号

脳に焼き付く映像の原点がココに!!

2013.11.01

 「ジョジョの奇妙な冒険」・「彼岸島」オープニング等、数々の話題の映像を制作している注目のスタジオ"神風動画"。
 京都での奇跡的な出会いから15年の軌跡を、11/29(金)のトークイベントを前に創設メンバーである御三方に語っていただきました。(interview:柏木 聡 / Asagaya/Loft A)

神風動画結成

——皆さんは京都で出会われたということですけど、キッカケはなんだったんですか?

森田:キッカケは、水崎さんのアルバイト募集でした。

水崎:その頃、僕は間借りして仕事をしていたのですが、CG関連でフリーランスとして仕事をしたいなと考えていました。その頃に間借りをさせていただいていた方がネットワークサービスの仕事をされていて、そこで「ネットで求人をしたいと考えているんだ」という話になり、無料だし登録してみようということになりました。今では普通ですけど、WEBでの求人がまだ普及していない時代なので、誰も来ないだろうと思ってたんです。ところが、その募集に応募して来てくれたのがこの2人なんです。

森田:しかも僕は遅刻しました(笑)。

桟敷:僕の場合は、友達が勝手にそれに応募したんです(笑)。

水崎:それを最近になって知るという(笑)。森田君は自分で見つけたの?

森田:そうですね。当時CGの仕事をやりたいと思っていて。元々出版会社で地図を作っていたんです。その会社が潰れてしまって、社長に「こじんまりと再生していきたいと思っているんだ」と言われたんですけど逃げたんです(笑)。そのあとしばらくは自主制作をしていて、募集を見つけて水崎さんのところに行くことになりました。

水崎:その頃は2つのPCを3人で使うみたいな環境でしたよ(笑)。

——凄い環境ですね(笑)。

水崎:生活が出来ればいいや位で始めたら、特に波乱もなくゆるゆると会社組織になっていった感じですね(笑)。そういう立ち上げの頃の世代と、ある程度名が知られてから入ってきた世代とで分かれてはいますね。

森田:僕はいま東京に出てきた頃をもう一回やり直しているところです(笑)。

桟敷:あの頃はあの頃で楽しいですけどね(笑)。

水崎:僕ももう一回やりたいと思うことがあります。流石にみんなの人生にも影響でるのでできませんけど(笑)。

——東京に出てこられて、某スタジオに行かれてますが?

森田:僕は、大学を卒業してから行ったので、水崎さんたちより1年遅れで合流しました。初監督の仕事も来たので、結果4ヶ月ぐらいしかいませんでしたが…。

桟敷:僕は1年半ですね。森田君と一緒に抜けてました。

水崎:僕は2年いました。そこでの経験は今に色々と反映されています。

——京都から東京にきたきっかけは?

水崎:『AKIRA』や森本晃司さんの『EXTRA』のスタイルに憧れて、アニメやりたくて作品を作っているのにご本人にあわないのもおかしいなっていう勝手な思い込みで、アポをとって某スタジオに持ち込んだら、「来なよ」って声をかけていただけたというのがキッカケです。若さですね(笑)。

——神風動画にもそういう方が来られるんじゃないですか?

水崎:そうですね。ありがたいことに名前が知られるようになって、ウチを目標としてくれてる方もいますし、凄い熱くコンタクトとってくださる方もいます。でも実感はないです。まだ自分たちは新人だと思っていますし、憧れのスタジオもあります。

——独立されたきっかけは何だったんですか?

水崎:僕はみんなと長く一緒にやりたいと思っていたんです。そのためには風通しのいい会社にしたほうが良いと感じていました。働いているみんなの会社をもっとこうしたいという考えを受け止められる許容範囲が必要だって思ったんです。突っぱねられちゃうと、独立して会社を作ることが多い業界ですから。

森田:僕は組織をつくろうというより、フリーランスの戻れる場所を作りたいというのがありました。フリーランスだと、案件が終わると解散となってしまうんです。彼らが次の場に行くのはいいことなんですけど、もう少し一緒にやりたいという人もいるんです。今は10年前と違い、フリーランスが成立しにくく、どこかの会社に所属しなければならないことが多いんですが、会社に所属すると制約が出てきてしまう事もあるので、そうすると中々いい人材が出て来ることが難しいと感じていて。僕はアニメもやりたいので、自己発信もできて外からの仕事も受けられるというスタンスでやっています。

——2Dに進もうという考えはなかったんですか?

水崎:好きなものなので、出発点ではあります。

森田:僕もジブリ作品、『AKIRA』とアニメが好きですから。

水崎:ただ僕らのように少人数で作るには3Dの方が良かったということですね。

桟敷:僕は2人とは少し違っていて、最初はゲームのグラフィックの道に進みたいと考えていました。『AKIRA』はここに入って初めて観ました。

 

LIVE INFOライブ情報

11月29日(金) Asagaya/Loft A
「神風動画 新旧メンバー公開会議」
【出演】水崎淳平、桟敷大祐、吉邉尚希、永田奏
【ゲスト】森田修平

OPEN 18:00 / START 19:00
前売 ¥1800 / 当日 ¥2300(共に飲食代別)※前売はe+にて発売!!

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