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INTERVIEW

トップインタビューロビン西の傑作短編漫画『ソウル・フラワー・トレイン』が映画化! (web Rooftop2013年8月)

ロビン西の傑作短編漫画『ソウル・フラワー・トレイン』が映画化!

2013.08.05

 90年代『マインドゲーム』で一部熱狂的な人気を博したロビン西の傑作短編漫画『ソウル・フラワー・トレイン』。『ナショナルアンセム』にて黒沢清、高橋洋、中原昌也などが大絶賛し、その才能を映画界に知らしめた、西尾孔志監督の約十年振りの長編映画として、実写化! 8/31(土)より新宿ケイズシネマにてレイトショー公開が決定!
 そして、公開を記念して8/23(金)阿佐ヶ谷ロフトAで開催される『今やらいでか、ロビン西ナイト!』に先駆け、ロビン西、映画『ソウル・フラワー・トレイン』の企画者でプロデューサーの巴山将来、両氏にインタビューを行なった。(聞き手と構成:宮武孝至)

r2c_01.jpg── 『ソウル・フラワー・トレイン』映画化のキッカケは?

巴山:2010年の冬頃になるんですが、僕が以前に働いていた大阪のライブハウスを抜けて、フリーになった時期でして、「何かやらないと」と思って、気が狂ったように色んな人にロビンさんのマンガを見せて回っていたんです。その中で、西尾監督に出会って。タイミングも良かったんです。丁度、 CO2(2004年度よりスタートした、映像制作者の人材発掘を行い、大阪を映像文化の創造・発信拠点とする事を目指す団体)の運営だったり、京都造形大学で映画を教えたりと、実際の制作よりも後進の育成にまわっていた時期で、西尾さん自身も「オレ、最近撮ってないやん」と。そういう時期だったんで、『ソウル・フラワー・トレイン』を映画にできたらなと!盛り上がりまして。ちょうどその時期に、今回の共同プロデューサーとなる前田さんにも偶然出会いまして、それで2010年の冬頃から本格的に映画化に向けて動き出したんです。

── ロビンさんと、巴山さんの出会いは?

ロビン:大阪のイベントに呼んでくれた時かな?訪ねて来てくれて・・・。あれ、イベントが最初やったかな?違うわ「インタビューさして下さい」いうて来たのが最初か。

巴山:そうですね。最近は更新出来てないんですがハヤマックスのマックスマガジンていうWEBのインタビューマガジンを勝手に作ってて。そのインタビューから、イベントという流れですね。

ロビン:何でそんなんやってたの? 情熱だけで?

巴山:情熱だけで(笑)! やってましたね。

── ロビンさんがマンガを描き始めたキッカケは?

ロビン:マンガ描いてる友達には恵まれてた。同じ小学校にタナカ(タナカカツキ)とかおったし。「ロレアル工務店」という手描きの同人マンガを学級文庫に作っておいたり。(「ロレアル工務店」といタイトルは2人の実家の家業をあわせたもの)

── 凄い小学校ですね。

ロビン:他にも上手い人は、いっぱいおったよ。ぼくが一番下手でした。

巴山:どんなマンガが流行ってたんですか?

ロビン:小学校の時は「がきデカ」と「野球狂の詩」が流行ってた。生徒会の選挙でポスター描きに絵が上手い奴らが駆り出されて、みんな「がきデカ」ばっかり。

巴山:公約とかで「○○しないと死刑!」とか(笑)!?

ロビン:そうそう。あと、お姉ちゃんがおったから少女漫画も読んでたな。あと、ウチね、少年雑誌が小1ぐらいからほとんどあったもん。キングとチャンピオンとマガジンとサンデー。ウチ工務店やってて、職人さんが住み込みでおったから被らんように買って回し読みしてるのが、ウチら家族に回ってきて、小1の頃は日大健児先生の「ドッキリ仮面」っていうHなマンガが大好きでした(笑)。

巴山:ロビンさんとカツキさんの昔描いたマンガを、以前見せて貰ったんですけど、かなりぶっ飛んだ内容でしたね。確か、人面犬の・・・・?

ロビン:「ガッツ犬」? じゃないわ。「マクビティの肺」!長野っていう建具屋の同級生と3人の合作やった。

── どんな内容なんですか?

ロビン:マクビティていう犬のマンガで、顔はカワイイ女の子、体は犬、ダンサーになりたいけど、激しい運動を支える肺が無いっていう(笑)。高校3年の頃、授業中に回すマンガで描いてた。「マクビティの肺」は「ト_マの心臓」やねん。

── パロディーなんですか?

ロビン:タイトルだけね。最初にあり得ない設定をやりきるというのが、当時のテーマで。それは、未完なのよ。受験が来て。

── マンガ家デビューのキッカケは?

ロビン:最初に送ったのは、高校一年やったかな。ストーリーギャグで『ガッツ犬ラッキー』ていう犬が喋る話し。少年マガジンに応募したんやけど、当時「りぼんマンガスクール」とか投稿者の年齢ばかり見てた。早くデビューせな!という強迫観念にとらわれてて。だから大慌てで高校1年の時に送ったんでしょうね。学校では、マンガ描くのをおくびにも出してなかったんやけど。

── デビューはいつなんですか?

ロビン:デビューは19歳。「基礎からの性教育」ていうマンガで、猫を助けた中学生三人組が主人公の猫の恩返しみたいな話。めっちゃ美人に変身した猫が、塾をやってて、アホ三人の成績が上がるたびに、エッチな事をしてくれるっていうファンタジー(笑)。

── 掲載されたのは?

ロビン:それがスピリッツに載って。

── 単行本になってるんですか?

ロビン:なってない。

── めっちゃ読みたいです。

ロビン:めっちゃ絵、下手やけどね。笑

 

LIVE INFOライブ情報

8/23(金)阿佐ヶ谷ロフトA
映画「ソウル・フラワー・トレイン」上映記念イベント
「今やらいでか、ロビン西ナイト!」
 

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90 年代『マインドゲーム』で一 部熱狂的な人気を博したマンガ家ロビン西の
幻の傑作短編漫画『ソウル・フラワー・トレイン』が実写映画にて復活!
(2013年8月31日より新宿ケイズシネマに て劇場公開)

そこで、公開に先駆けて
ロビン西氏と縁の方々を招いて一夜限りのスペシャルイベント!

「やっぱり、おもろないとイヤ」そう語った筆者が
『マインドゲーム』『ポエやん』と問題作を生み出した後、
商業誌から姿を消した数年間、一体何を描いていたのか?
何をしていたのか??
そして今、描きたいものは何か!?
ロビン西の魅力、頭の中、その人物の真相に迫る!?

【出演】
ロビン西(マンガ家)
寺田克也(イラストレーター)
伊藤ガビン(編集者)
湯浅政明(アニメーション監督)
ばばかよ(マンガ家)
天久聖一(マンガ家)
タナカカツキ(マンガ家)※ビデオ出演
あきやまさん(三鷹に住んでる普通のひと)

OPEN 18:30 / START 19:30
前売¥1,500 / 当日¥2,000(共に飲食代別)
前売はローソンチケットにて、8/3(土)より絶賛発売中!
【Lコード:34232】

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