Rooftopの読者諸氏は、ロフトプラスワンのスケジュールにちょこちょこ顔を出している小明ちゃんをご存じでしょうか？ え、そもそも何て読むか分からない。「しょうめい」......違う！ 「こあき」......おしいね。「小明」と書いて「あかり」と読むんですよ。名前だけでも覚えていってくださいね。
で、この人、何者なのかといいますと、自らを「アイドル」と称しつつライターとしても活動する「アイドルライター」というたわけた肩書きで活動している28歳アラサー女子なのです。まあ、色々と面白かったり、めんどくさかったりする人でして......、今回は一緒にイベントをやっているボクが責任持って小明ちゃんの魅力をお伝えしましょう！（インタビュー：北村ヂン）
28歳、アイドルです！
——ちゃんとした方の「Rooftop」に出るのは初めてですよね。
「これ読む人ってロックンローラーばっかりなんでしょ？」
——そうそう。小明さんってプラスワンではチケット即日ソールドアウトしてますけど、ロックンローラーたちには一切知られてないと思うんですよ。だから今回は自己紹介的に経歴を振り返っていきたいと思うんですけど。
「ロックンローラーが喜ぶようなことを言えば好感度上がるかな？『DVD撮影の時に何回もポロリしちゃって大変でした！』みたいな、男の子がムラムラするような話を……」
——（聞き流す）もういいから自己紹介してください。
「アイドルです！」
——（さらに聞き流す）確かにデビュー当時はグラビアとかやってたわけですけど、10年の芸歴のうち何年目までなんですか？
「えっ、今もだよ」
——違うよ。
「うーん……17歳で事務所に入って21で辞めたから……」
——じゃあ21歳までアイドルだったってことで。事務所にいた頃って給料はちゃんともらってたんですか？
「最初は歩合だったんですよ、月に何千円とかの世界。それじゃまともに生活できないじゃないですか、地下アイドル的な活動とはいえ結構ハードに働いていたのに……。で、事務所に泣きついたら『じゃあ月給にしてあげよう』と月5万円もらえるようになりました」
——それでも5万かー。
「それでも当時は『5万円ももらえる！』って喜んでたからね。でも、他の事務所の子に話を聞いたらOLの初任給くらいはもらっているということが判明して……。良心的な事務所はそんなにくれるのかと。そこで『もっとお金をください！』と懇願したところ8万円に上がって」
——大雑把に上がるもんですねぇ。
「当時はちょっと売れてたんだよ、グラビアもよく出てたし、雑誌の表紙を飾ったり。でも、袋とじで尻を出しても手ブラやっても8万っていうのは固定だからね」
——写真集やDVDの印税とかは入らないんですか？
「入るわけないじゃん！ なのに衣装はドンドンきわどくなっていき……。結局、心を病んで入院したり、円形脱毛症になったり……あの8万円がワリに合ってたのかどうかは分からないですね」
——でも、大して売れてないバンドマンやお笑い芸人だったら8万円ももらえないですよ。
「そりゃ、そこと比べればまだマシだろうけど、こっちは尻を出してんのや！」
——で、頭おかしくなって事務所をやめてフリーになっちゃったと。事務所を辞めてから、プラスワンでイベントをやるようになるまでの間は何やってたんですか？
「通院してた」
——アヒャヒャヒャ！（爆笑）
「単独イベントをやる前から、ちょこちょこプラスワンのイベントに呼んでもらってたんですけど、当時は極度のメンヘラだったので、ブログから死にそうオーラが出まくってたんですね。だから『この人、今見ておかないと死ぬかもしれないから……』的な興味本位で意外とお客さんが来てくれたの。そこで自分単独のイベントをやろうということになったんですよ」
——「アイドル→病人→プラスワンによく出てる人」っていう変遷を経てきたわけですね。
「いやいや、ずっとアイドルだって！」
——まあ、それでもいいけど。しかし事務所時代にひどい衣装を着せられ、金も儲かるわけでもないし、アイドルなんてやめて就職しようという考えは出てこなかったんですか？
「頭をハゲ散らかして、パニック発作に鬱病で電車も乗れなくなってるし、人と会話もできない。そんな状態でどうして就職なんてしようと思う？」
——あ、ああ……（察する）。
曲＆婿募集中！
——それから6年くらいコンスタントにプラスワンで単独イベントをやってるわけですが。
「どうせこれからドンドンお客さんが減っていって小さい会場に移っていくんだよ……」
——いやいやいや、もっと「目標は武道館！」とか言いましょうよ。今のとこ、イベントが主なお仕事じゃないですか。
「まあ……」
——事務所やめてから６年間の目立った活動って、イベント以外だと『アイドル墜落日記』の出版とシングルCD『君が笑う、それがボクの幸せ」発売くらいでしょ？
「映画も出たよ！」
——『ゾンビデオ』でしょ、チョイ役じゃん！
「『ヘルドライバー』のDVDに収録されてる、高橋ヨシキさんが監督したスピンオフ作品にも出てるよ！ 監禁されて顔を剥がされる女役」
——何だよそれ。あとは、ネット番組とライター業と……。
「そうだ！ 去年、地上波に出たよ。『撮らないで下さい!!グラビアアイドル裏物語』っていうドラマにアイドルライター・アカリ役で」
——それもチョイ役でしょ。以上？
「以上……」
——６年間の活動をこれくらいでまとめられちゃうのはマズイですよ。
「目の前のことをコツコツ続けていたら今日がありました……」
——で、もうすぐ30歳になるわけですけど。
「ちょっと待て！ まだニーハチになったばっかりだよ！」
——完全なるアラサーなわけですけど、これからどーするんですか？
「そんなの、ヂンさんだって28〜30歳の頃、将来の展望なんてなかったでしょ!?」
——その頃は会社員だったもん！
「ロフトの社員じゃん！ そんなの会社員って言わないよ」
——確かに「ここにずっといたらヤバイ……どうしよう」って毎日思ってました。
「しかもそこからフリーになっただけでしょ、現状。よりヤバイよ。人のこと言える立場じゃないって。『私たちこれからどうしよう』って一緒に悩むべきだよ。プラスワンで一緒にがんばって行こう！」
——イヤだー……！ 他にやりたいことはないんですか？
「扶養家族に入りたい。ロフトに出てるバンドマンのみなさん、今がチャンスですよー！」
——バンドマンなんて金持ってないよ。
「もうね、お金よりも愛だよ」
——バンドマンに愛なんて求めてもヤリ捨てされるだけですよ。普通に婚活した方がいいんじゃないですか？
「いやー……普通の人と出会って、ちょっとイイ感じになったとしても、『小明』って名前をGoogle検索されたらバカな動画が沢山出てきます、昔の着エロも沢山出てきます。そんな女、愛せますか？」
——もうダメだね……。
「ダメなんだよ。普通の場所で出会うとかムリ」
——舞台とかやってみたらいいんじゃないですか？ 劇団って恋人や友達ができそうじゃない。
「劇団ノリでみんな仲良くワイワイなんてムリだよ……。そういうことができないから、今フリーで友だちもいなく、ヂンさんとイベントやってるんじゃん」
——何でボクはこんな人とイベントやってるんだろう。じゃあバンドは？ バックバンドとボーカルっていう関係だったら上からの立場でコミュニケーション取れるでしょ。
「ヂンさんギターできたよね？」
——俺とかよ!? やだよ！
「汚い人と組んだ方がボーカルがかわいく見えるんだって。じゃあバンド組んで新宿ロフトを目指そう！ ロフトプラスワンからマイナスワンして新宿ロフトへ。まずは『バンドやろうぜ』に投稿することからね。『当方ボーカル、完全プロ志向！』……でも、突然バンドやり出すアイドルってよくいるじゃないですか」
——菊池桃子のラ・ムーしか知らない。
「古いなぁ〜、キミは。まあ、時々いるんですよ。ああいうのを見ると、どうしても『メンバー内でセックスしてるな』って思っちゃうんだよね」
——してますよ、そりゃ。いいじゃん、それで結婚すれば。
「そんなアイドル、誰が応援してくれるんですか。やっぱり私、アイドル性は守りたいから……」
——じゃあゾンビのコスプレと口汚い話をするのをやめなさいよ。
「バンドとなると歌詞を覚えるのも大変だしなぁ」
——覚えろよ、それくらい！ まあオリジナルだったら大丈夫ですよ、間違ってても気付かれない。
「誰に曲作ってもらえばいいかなぁー？ ……あ、ロフトに出てるバンドから募集しようよ。アイドルに歌って欲しい曲募集！」
——あー、いいっすね。
「デモテープを送ってくれたらホントに歌うよ！」
——印税が入る可能性もあるし、バックバンドになれるかもしれないですよー。
「ムリのない音域でお願いします。似ている芸能人は吉木りさと檀蜜です！ 戸籍も空いておりますからッ！」
隔週木曜日22時からニコニコチャンネルのサイゾーテレビで「小明の副作用」生放送中。番組公式ブロマガ「アカフクALTERNATIVE」も好評配信中ですよ〜！
サイゾーテレビ http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120
アカフクALTERNATIVE http://ch.nicovideo.jp/channel/akari
ブログ「小明の秘話」 http://yaplog.jp/benijake148/
アイドルに歌って欲しいオリジナル曲、ホントに募集します。デモテープの応募は akr@doutei.com まで！
