下北沢SHELTERで2月3日から2月5日まで開催される"BATTLE60×60"。3日は「キュウソネコカミ×Wienners」、4日は「THEラブ人間×カーネーション」、5日は「音速ライン×SAKANAMON」の各日2組、1時間ずつのライブによるガチンコ2マンイベント。
その3日間の中から、今回は発売からかなり早い段階でチケットソールドアウトを叩き出した2月5日の公演より、音速ラインとSAKANAMONの対談を敢行。お話を聞いていて、どこか似たもの同士の感じがしたこちらの2組。当日のライブがどうなるのか、何が起こるのか、音速ライン藤井とSAKANAMON木村の仲は(笑)! より当日が楽しみになることは間違いないでしょう。(interview:樋口寛子/新宿ロフト、構成:やまだともこ)
音速ライン→藤井敬之(Vo/Gt)、大久保剛(Ba)
SAKANAMON→藤森元生(Vo/Gt)、森野光晴(Ba)、木村浩大(Dr)
新旧“ズッコケ三人組”対決!?
── 2月5日の公演で共演するので集まって頂いたんですが、顔を合わせるのは初めてですか?
藤井:打ち上げで会った事はありましたけど、ちゃんと話すのは初めてですね。SAKANAMONは若いのにお酒をよく飲むという有望なバンドで(笑)。
── 歌詞に“ビール”というワードが出てくるぐらいですから。
藤井:初めて会った時のことは酔っぱらっててあんまり覚えてないんだけど(笑)、今こうしてちゃんと会うと若いなって思うよね。若い人ってエネルギーの放ち方が違う。たぶん全然意識してないと思うけど、放っちゃってるんだよね。俺ら、ほら(大久保を指さしながら)ないもん。だから、今日は吸い取って帰ろうと思ってます(笑)。
── SAKANAMONはデビュー1年目ですからね。先輩としていろいろと教えてあげてください。
藤井:酒の飲み方なら教えてあげられるけど(笑)。
── 剛くんから見たSAKANAMONは、どうですか?
大久保:一昨年ぐらいにTHE NAMPA BOYSのライブを見に行った時に対バンで出ていて、ライブのまとまり感がハンパないなと思いましたね。森野くんと藤森くんには昨年の新年会で会って、木村くんは今日初めてちゃんと話すんですけど、森野くんはまじめで、藤森くんはちょっとヘン。木村くんはツッコミ役という印象。
木村:飲むと僕が一番うるさいかもですけど。
藤井:俺そういうタイプ苦手なんだよな(笑)。でもキャラクターが良い感じで分かれてるよね。一番苦労しているのが森野くんの気がする。
── “良い子悪い子普通の子”じゃないけど、3人それぞれキャラクターがありますよね。
森野:誰が普通の子ですか?
藤井:普通が森野くん。良い子が木村くんで、…でも藤森くんも悪い子じゃないんだよな。
木村:僕も良い子ではないです。
藤井:そういう感じ、やっぱり一番苦手かも(笑)。
木村:仲良くしてもらいたいんですけど…。
藤井:言ってる顔が悲しそう(笑)。
木村:僕の良いと思っているところが、藤井さんの悪いところに繋がってしまうみたいで…。
── 音速ラインも結成当時は3ピースでキャラクターがはっきりしていたので、今のSAKANAMONを見てると当時の音速ラインを見てるみたいなんですよ。“ズッコケ三人組”と言われていたこともあって、SAKANAMONも言われることがあるじゃないですか。懐かしいなって思いますね。では、SAKANAMONから見て、音速ラインはどう映ってますか?
大久保:俺最初からやらかしちゃったから(苦笑)。
藤森:新年会でベロベロになってましたよね(笑)。こういう言い方は失礼かもしれないですけど、高校生の時にCDを聴いて想像していた感じとは違いましたね。もっとおとなしい人たちなのかなと勝手に思っていて。
藤井:それはよく言われるね。「無口で気難しい人だと思ってました」って。
森野:草食系っぽい感じというか…。
藤井:わかるわかる。歌詞の世界観もそうだよね。
── 音楽から入ってる人からしたら確かにそう思うかもしれないですよね。ちなみに、藤森くんが初めて手にした音速ラインのCDは何でしたか?
藤森:『うたかた』です。前のドラムがCDを買ってきて、「聴いてよー」って。
── 音速ラインのコピーをしてたと小耳に挟みましたが。
藤森:いや。コピーなんてレベルではないですよ。高校時代にやっていたバンドでちょっとだけ『スローライフ』を。でも、当時コードが拾えなかったんです。
藤井:出だしとか難しいもんな。大久保も「よくこんなコード押さえられますね」って言ってる。
大久保:座ってじゃないと弾けない。
藤井:コピーしやすいバンドのほうが売れるんだろうなとは思いますけどね。だって、ブルーハーツとか弾いてみたくなるじゃないですか。
森野:僕らの曲も簡単ではないですね(苦笑)。構成から何からけっこう複雑。
藤井:セクションごとにノリを変えたり、いろんな仕掛けを作ったり、やってるほうは楽しいんだけど、コピーする中高生の気持ちになると大変だと思うよ。やっぱり、3コードでメロディーが良い曲が一番強いよ。そこだな、次のアルバムは。コードは複雑じゃないけれど、メロディーは良いという曲を作りたいね。
大久保:それ助かるわ。
藤井:助かるとかの問題じゃなくて…。
森野:僕らもシンプルなコードで。それは僕も助かる。
木村:僕も嬉しい。
藤森:でもコードが簡単で良いメロディーって難しいんですよね。
藤井:そうそう。逆に難しくなるんだよね。曲作ってる人は難しくなるかもしれない。