Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューGOOD BYE APRIL(Rooftop2012年8月号)

たくさんの期待と希望を胸に、ファースト・ミニ・アルバム『夢みるモンシロ』リリース

2012.08.02

 GOOD BYE APRILが、ファースト・ミニ・アルバム『夢みるモンシロ』を8月8日にリリースする。
 2010年11月に倉品 翔(Vo& Gt)、延本文音(Ba)、つのけん(Dr)の3人で結成され、翌年7月に吉田卓史(Gt)が加入し現在の体制となる。結成からわずか2年のバンドではあるが、芯の強さを感じる心に響く倉品の歌声と、心地よいメロディを生み出すセンスは圧倒的な存在感を放ち、彼らと同世代のバンドと比べても他に類を見ない。正統派ギターロックバンド・GOOD BYE APRILが大きな期待と希望を胸に第一歩を踏み出した。(取材:樋口寛子/新宿ロフト 構成:やまだともこ)

いよいよ第一歩を踏めるんだ

GBA_LIVE01.jpg── 8月にリリースされるファースト・ミニ・アルバム『夢みるモンシロ』のリリースを控えた今の心境はいかがですか?

延本:ラジオとかの仕事を頂いたりするけれど、全然イメージがわからないというか、まだあまり実感がないです。

倉品:ライブ会場限定盤としてデザインが違うものを4月から売ってきたんですけど、僕は8月がすごく待ち遠しかったというか、やっと来たなという思いです。

吉田:最近、どうなるんかなって急に緊張してきたもんな。

倉品:ワクワクもしつつ、ドキドキもしつつ。

── 会場限定盤をリリースした時から、こんなに良い作品を聴いてもらえるというワクワク感はあったんですか?

倉品:会場限定盤はレコーディングから販売するまでの期間が短くて、鮮度が高いものを届けることが出来ましたし、自分たちが今出せるベストの状態で録ることが出来たので、手応えというかようやく聴いてもらえるという喜びがありました。

── みなさんがバンドを始めた時とか、音楽でやっていこうと決めた時は、CDを全国盤でリリース出来るとか、こういう環境があるという想像は出来てました?

倉品:僕は自分に自信がない人間ですけど、音楽だけは自信を持ってずっとやっていたし、中学生の頃からバンドでデビューしたいと思っていたので、いよいよ第一歩を踏めるんだなという感覚が一番強いです。

つのけん:このバンドでデビューするんだという気持ちでやってきたので、いざ形になるとすごい嬉しいです。

倉品:卓史が加入したのは昨年の7月ですし、1年半前までさかのぼれば知り合ってもなかったんですけど、このメンバーは音楽的にも人間的なグルーヴもすごくベストな状態だと思っています。

延本:今はこの4人でいることが当たり前になっていて、たまに吉田がいない日に3人でいると違和感があるぐらいなんです(笑)。それぐらいしっくり来てる。

── ロフトの媒体なのでお聞きしたいんですけど、初めて新宿ロフトに出た時って覚えてます? 1年半ぐらい前でしたっけ?

倉品:ですね。たしか1枚目の会場限定盤を出した時レコ発で、昨年の3月27日とかだった気がします。まだ3人で活動をしていた頃ですね。

延本:私は大阪の人間なので、東京のライブハウスでどこの敷居が高いとか知らなかったんですけど、大阪にいる時に先輩のバンドがロフトに出演が決まって、まわりが「ロフトに出るなんてすごいやん!」って言っていて、「すごいとこに出るんや」って思ったのは覚えてます。出演して最初に感じたのは、スタッフさんが私たちのめんどくさい注文にも笑顔で応えてくれていて、いいとこやーって(笑)。

倉品:最初出た時は体調が悪くてフラフラしていたんですけど、ステージにあがったら気が引き締まったのかスイッチが入った記憶はあります。これまで出ていたライブハウスに比べると会場も広くて「デカっ!」という印象でした。

つのけん:僕は広いところで音を鳴らせるというのと、あとは自分の好きなアーティストさんも企画をやっている場所だったので、その人たちと同じところに立てるというのが嬉しくて、ただただ楽しく叩いてました。

吉田:長髪の男のスタッフの方が、いつも良くしてくれて大好きです。

── そこから気付けばあっという間に1年半が経って新作も出るわけですけど、『夢みるモンシロ』は作る上でコンセプトとかあったんですか?

倉品:コンセプト的なものは特になくて、今の自分たちが出せるベストの6曲を集めたいという思いが強かったです。曲もそうだし、全体の雰囲気もそうだし、そこに必死になってました。

延本:2年後に同じ6曲を録っても、今このフレッシュな状態で録ったものとは絶対に違うじゃないですか。だから、テイクがちょっとずれたとしても、グルーヴ的に最高であればそれを採用したし、新鮮な衝動を込めたいなと思っていました。レコーディングから4ヶ月ぐらいが経ってますが、今ライブで演奏しても曲の表情が少し変わってきているし、だからこそ今の自分たちにしか録れないものじゃないかなと思っています。

倉品:今までのレコーディングって、良いテイクやキレイに録ろうというところに意識が持っていかれがちでしたけど、今回のレコーディングは空気感やバンドの雰囲気をちゃんとパッケージしたいというのがテーマで、それが出来た達成感や手応えはあります。

── 初期衝動感ってその時にしか出せないから、今回は宝物のような作品ですよね。1年後同じものが出せるかと言ったら年齢も経験も重ねているから、また違ったものになると思うし。では、今だから話せるレコーディング秘話みたいなものってありますか?

つのけん:今だから言えるのは………最初は5曲入りでした。もともと『サンデイ』が入る予定じゃなかったんです。会場限定盤『Chapter2』に入っている曲ですが、あれは吉田がいない時のバージョンで、4人で鳴らした『サンデイ』を入れたいということで無理矢理入れました。

倉品:再録バージョンです。

── 全体を通して聴いても1曲1曲世界観がちゃんとあるし、すごく良い流れですよね。曲順はすんなり?

倉品:最初は迷っていたけど、いざ並べて聴いたら満場一致でこれだ! って決まりました。

吉田:今回は1曲1曲テンションを変えて録ったりもしたんです。

倉品:空気とか雰囲気を大事にしたかったので、この曲はこういうイメージで行こうって話しながら。

吉田:『わがままモンスター』とかすごかったよな(笑)。

倉品:アメリカンな空気でやりたいって言って、ジャンキーな感じを出すにはどうしようと考えた結果、お菓子のカールを1人ずつ目の前に置いて、これを見ながら演奏するぞ! って。

延本::意味があったのかわからへんけど(笑)。

── でも今こうして話してても雰囲気が良いし、レコーディングも和やかなムードだったんだろうということは想像してます。

吉田:真剣な時は真剣ですけど。

延本:やる時しかやらないというモットーで。

倉品:曲を選ぶ時は前日までピリッとしていて、結局当日まで決まらなくて切羽詰まっていたんですけど、いざ録る時になって楽しいモードに行けたのがすごく大きいですね。

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8月7日(火)新宿LOFT
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「〜歌舞伎町でも角張って〜」
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8月26日(日)下北沢GARAGE
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8月30日(木)下北沢CLUB Que
「ハレチカ 〜SUMMER’S GONE〜」
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10月18日(木)下北沢Club Que
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