Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューcali≠gari(2012年1月号)

「常に想像の斜め上を」
ニュウアルヴァム、そして数々のロフトライヴの話を訊く!

2012.01.05

ヴィジュアル系三大ブサイクバンドのひとつです

── また、読者の方から“復活後のcali≠gariは、ライヴ写真が雑誌には絶対載りませんが何故ですか?(HN:ドロシー)”と来ています。

「ライヴ写真は修整が効かないし、ウチはヴィジュアル系三大ブサイクバンドのひとつですから。でもファンクラブの方には見せてますよ(“ここで何が言いたいのか読み取って下さい”だそうです)。ジャケ写を見て格好いいバンドだと見られますし、アー写も出来上がりを見るとすごいなと思うんですが、ここは小松マジック(カメラマン:小松氏)がかかるので。ライヴは決してこんなに格好よくない。ぐっちゃぐちゃですもん。特殊性を売りにしているわけじゃないですけど、パリコレがいて、ガチホモがいて、メタルがいて、癒し系がいて、さらに下ネタ満載で、格好いいんだか格好悪いんだか。見る人によって捉え方が一番違うバンドだと思います」

── いろんな表情を持ってますね。

「音源マニアっているじゃないですか。だけど、音源聴いてライヴを想像するとちょっと違う。まず音源で出してるそのものは弾いてないですからね(笑)」

── それと“SECRET「GIVES」の時にSEがARBだった気がするのですが、普段SEはどなたが決めていらっしゃるのですか?(HN:ヨキ)”だそうです。

「SEは気分です。ロフトだからARBだった。普段SEはコンセプトが完全に決まっているライヴは、僕がSEを考えてますけど、国内トゥワーは全部BOφWYかけましたね」

── “今後 アルヴァム『11』を引っ提げてのトゥワーをするご予定はありますか?(HN:りえ)”

「解散しなければやるんじゃないですか?」

── 意味深ですね。

「意味深じゃないですよ。解散するぐらいの動力はもうないから」

── ということは、今年トゥワーもあるかもしれないと。

「やるんじゃないですか? 厄年だから穏やかにしていたいんですけどね。でも、そんなこと言ったら僕の厄年が終わっても3人がまた厄年来ますからね(笑)。そうも言ってられないんですよ。厄年でお休みしたら10年ぐらいcali≠gariをお休みしなければならない」

── “行動や言動やファッションなど苦手なバンギャルっていますか?(HN:みゆみ)”

「昔は嫌いなファッションがあったけど、今は何とも思わないです。ただ、あまりダサイ人はしゃべりかけてほしくないです」

── …難しいですね。自分なりにオシャレして来てる人が多いですから、ダサイなんて思っていないと思います。

「でも、なんだかんだ言ってウチはおしゃれな子が多い。あまりに酷いファッションはいないです。ただ、コスプレとか見てると石井さんのコスプレをしてるということは、一体何十万かければいいんだって話ですよね。僕が着てる服も、研次郎くんも誠くんも意外と高いんです。だから、コスプレをしようとするとものすごく高いんですよ。だって、ライヴで履いてる靴も一足20万とかですよ。石井さんなんて一着30万の服をライブの最後に投げるんですよ。“ちょっと!!”って思いますけどね(苦笑)。言動に関しては、苦手というか嫌いな言動はあります。行動が嫌いな客もいます。馴れ馴れしすぎる客は嫌です。お客ということをさっぴいても、初対面の人に馴れ馴れしくされたらどう思いますか? っていう話なんです。飲み屋で呑んでて、横の席になって意気投合するとはわけが違うじゃないですか。全然知らない人にため口で話しかけられたらどうですか? って」

── ライヴ終わりに喋るんですか?

「あんまり外には出ませんけどね」

── どういうタイミングで喋るんですか?

「出待ちです。でも出待ちしてるお客さんは本当に会いたいというところがあるし、それはバンドマンをやってる以上、最低限のファンサービスだと思っていますから。でも、それを乗り越えて来ちゃう辛いお客さんはいます。待っててくれたからというジレンマもあって、優しくしたいけれど優しくできないレベルのところもあります。僕ファンレターはちゃんと読むんです。今までもらったものも全部とっておいてある。だけど、ここが良くなかったとかガツガツ書かれると、あなたの趣味趣向のためだけにライヴをやってるわけじゃないって思っちゃうんです。特別扱いされてると勘違いしているんじゃないか、と。ファンに対して特別扱いをしたことは一度もない。特別扱いみたいなものがお客のパワーバランスを崩すと思うんです。だから、ライブの最前がすごく苦手なんです。最前って、みんなが等しく来ることが出来る場所ですよね。それがどうして毎回同じ顔なんだと。“私は古くからこのバンドのファンをやってます。偉いんです”というのは大きな勘違い。ウチらの一番のファンは、はっきり言ってウチらですから。僕はお客の立場でいたこともあるけれど、最前行くならいつも戦いでしたし。それに、いつも同じ場所に同じ人がいるって薄気味悪い。普通にチケットを取って、整理番号が良くても一番前に行けないというのは何かしらの恐怖心があると思うんです。新規の人間が一番前に行くと何をされるかわからないという、暗黙のルールがきっとあるんでしょうね。でも、最前が気持ちが悪いというと、すべての最前の人に失礼になっちゃうので…言いたいのは最前が嫌いなんじゃなくて、いつも同じメンツだったら気持ち悪いってこと。僕、人の顔(特に女子)を覚えるのが相当苦手なんで、僕が覚えたら、まぁ、一つのアウトですね(苦笑)。ただ中には、いつも最前だけど、かつて無い全力のノリっぷりを見せるオバンギャの方もいるので、すべてが駄目とも言えないんですが…。何にせよ、こういうのがヴィジュアル系の悪しき風習なのかわかりませんが、ヴィジュアル系じゃないバンドって、もっと和気あいあいとしているでしょ? 最前の子達の無駄な選民意識みたいなの本当に止めて欲しいですね。ライヴでノリを見ても、2列目以降のほうが明らかに盛り上がってる時もあるし、顔がキラキラしてて本気。こっちもそういう人の顔を見てやるほうが楽しいですから。って、またバンギャを敵にまわすようなこと言ってしまいましたね(笑)」

── いつものことですけどね(苦笑)。

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【初回限定盤CD+DVD】VIZB-17 / 4,200yen (tax in)
【通常盤CD】VICB-60081 / 3,150yen (tax in)
2012.01.11 IN STORES
FlyingStar
初回限定盤と通常盤を同時購入すると、武井誠が歌うフルアルヴァム『11』をプレゼント!!

#1-CD
01 吐イテ棄テロ
02 JAP ザ リパー
03 娑婆乱打
04 コック ア ドゥードゥル
05 その斜陽、あるいはエロチカ
06 アイアイ
07 初恋中毒
08 すべてが狂ってる 〜私は子供が嫌いです 編〜
09 暗中浪漫
10 最後の宿題
11 東京、40時29分59秒

#2-DVD
娑婆乱打/ミュージックビデオ
カリ≠ガリのTVコマーシャル「娑婆乱打」15秒スポット 発売後編
暗中浪漫/ミュージックビデオ
カリ≠ガリのTVコマーシャル「暗中浪漫」15秒スポット 発売前編
カリ≠ガリのTVコマーシャル「暗中浪漫」15秒スポット 発売後編
第1回 ヴォーカリスト石井秀仁インタヴュー
第2回 密室芸能ニュース ー桜井青さんの一日ー
第3回 むらい散歩 村井研次郎がゆく楽器フェアさんぽ
第4回 密室大陸 ヘビースモーカー武井(ドラマー、俳優、映画監督)
第5回 映画「愛と青春のme覚革命」予告編
特別編 映画「愛と青春のme覚革命」1シーン

スコア・ブック
カリガリの偏曲集

3,360yen (tax in)
B5判 / 256ページ / CD付き
2012.1.25 IN STORES

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LIVE INFOライブ情報

武井誠が歌うソロ・インストアライブ 
                                  できれば見逃せ!
2012年2月11日(土・祝)タワーレコード渋谷店 B1「STAGE ONE」
18時〜

3月17日(土)大阪地下室- 地下二階 -
3月20日(火祝)名古屋地下室- 地下一階 -
3月23日(金)東京地下室- 地下一八階 -

*チケット2012年2月11日(日)全国一斉発売
【出演】cali≠gari / アンドモレ *2012年1月11日 11:00公開予定
【料金】1F 立ち見 2F指定席 前売¥8,400 当日¥9,450( 税 込 ) DRINK代 別 ¥500
【総合問合】バックステージプロジェクト 03-5786-2400 (12:00~19:00)

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