我らがニューロティカと"歩く18禁"こと小向美奈子がまさかのコラボ!? 2011年末にどよめきをもって迎えられたこのニュースですが、いざフタを開けてみたらキュートな小向ボイスとロティカのパンクサウンドがものすごく良い角度で混じり合った名盤で2度ビックリ! 今回のために書き下ろされた2曲に小向美奈子が歌うロティカのオリジナルナンバーを加えた全4曲には、小向ファンはもちろんのこと、ロティカファンも大納得間違いなし! ってことでリリース直前の12月某日、ロティカ×小向美奈子ドッキングインタビューに行って参りました!(取材・文:前川誠)
マブダチはポン引き!
──小向さんが歌をリリースするのは、2009年の自伝『いっぱい、ごめんネ。』の付録CD(オリジナル曲2曲収録)以来ですよね。(『いっぱい、ごめんネ。』を出す)
小向 なつかし〜!
──この時はかなり声が加工されていたので、生の声を聴くのは今回が初めてだった訳ですけど、すごくキレイで驚きました。
カタル かわいいでしょ! ちょっと僕もビックリしたんですよ。
小向 アニメ声って言われます(笑)。
──そもそもどういう経緯で今回のCDをリリースすることになったんですか?
アツシ 美奈子ちゃんの(事務所の)社長さんとは以前から面識があったんですけど、酒を飲んでるとき美奈子ちゃんの話になって「じゃあ景気の悪い世の中だし、ちょっと俺達が花火を打ち上げますか!」ってことで、打ち上げた訳です。美奈子ちゃんと組めば、こう、ドカンドカンとね!
カタル 多分そのすぐ後に、あっちゃんから相談の電話が来たんですね。「こういう話があるんだけどどう思う?」って。僕は「まあ曲は書けると思うけど、どうだろうねぇ」なんて返事してたんですけど、多分その時点で(あっちゃんは)OK出してたんですよ。ご馳走になって、OKしちゃった。
アツシ いや〜、ご馳走になっちゃうと弱いタイプだから(笑)。初めて西麻布に連れてってもらったんですよ。こんな世界もあるんだぁって思いながら。
カタル そういう仕事の決まり方ですよ、相変わらず(笑)。
──「私の恋は世界サイズ!」の歌詞はカタルさん、アツシさん、小向さんの3人で作られたんですよね?
カタル とりあえず一番最初に僕が美奈子さんとか事務所の皆さんと食事して、お酒飲んで……。
──ご馳走になった訳ですね(笑)。
カタル そう(笑)。第二回接待大会があったんですけど、その場で面白いワードがいっぱいでてきたんですよ。で、それをメモっていたら、朝を迎える頃にはものすごい数になっていて。それを元に僕が仮の歌詞を作って、3人で少しずつ変えていって今の形になったんです。
小向 ホントにこれで良いの? っていう感じですけどね(笑)。
カタル 最初の仮歌詞は半分ウケ狙いで面白いワードを全部ぶち込んで、ほとんどムリだろうなと思っていたんですけど、大体OKだったんですよ(笑)。
アツシ 純粋な僕としては、これはちょっと行き過ぎかな? と思って乙女ちっくな歌詞を出したら全部NGを食らいました。
カタル 「こんなの要らない」って言われてね(笑)。
──「マブダチはポン引きでフィリピンで人生相談」とか、まあすごいですよね。
カタル それがOK出るとは思わないでしょ!? 「五反田の有楽街」とか。
小向 だって大好きなんですよ、五反田。昔住んでいたし、結構良い居酒屋がいっぱいあるんですよ。
アツシ 全てのエロスは五反田に続くって言うしね。
小向 あっちゃんは五反田=エロですもんね(笑)。
アツシ マンション見てるだけでドキドキしちゃうから!
──(笑)。でも、そういうNGっぽいワードも盛り込みつつ、しっかり“前を向いてがんばって行こうぜ!”っていうメッセージも込められていますよね。
カタル そう言われると照れちゃうね(笑)。
──「おつかれサマータイム」はどうやって作ったんですか?
カタル せっかくだからデュエットソングをやろうと最初から考えていたんですよ。デュエットソングを書くのも初めてだし、ちょっと面白いなと思って。やってみたらキーの問題とかいろいろ大変なこともあったけど、良い歌詞にも助けられて上手く仕上がりましたね。なんで「サマー」か分からないんですけど。
小向 ですよね。なんで「サマー」なんですか?
アツシ え……ちょうど歌詞を書いている時が真夏だったから……。
──でも発売は寒い時期になっちゃいましたね。
アツシ まあ、それが出来るのがニューロティカかなって。だって、今ここでもう言葉のキャッチボールが出来てるじゃないですか。これがもし冬の歌だったら、話が終わっちゃうから。それを敢えて言わない。敢えて考えさせる。なぜ冬に「おつかれサマータイム」なのかっていうのを考える。やっぱり今インターネットの時代だから、もっと頭使わなくちゃ。
カタル ただの計算違いじゃないんだよね(笑)?
アツシ 違う違う!
──(笑)。小向さんはデュエット、どうでした?
小向 すごく楽しかったです。レコーディングのとき、いきなり音階が変わったりして(笑)。
カタル 美奈子さんは、自分がどれくらいのキーが出るかっていうのを把握してなくって、女の人としては低い設定で作ったんですよ。でも実は歌ってもらったら全然出たんで、設定よりもガンと(キーを)上げて、声を張って歌ってもらったらそれが大成功だった。
小向 私はかわいくなるのが怖かったんです。
──それは何故?
小向 いやもう、(『いっぱい、ごめんネ。』を指して)ほんとこんな感じだったんで……。かわいくなったら「なんだ、コイツ?」って見られちゃうかなって思ったりとか。ぶりっ子っぽく思われてからかわれるかな、とか。そういう事が恥ずかしかったんです。
カタル 声を張ったらそれがかわいかった、っていうだけなんだから良いと思うけどな。
──いや本当に、曲はもちろんなんですけど声が意外なところでサウンドとマッチしていましたよね。「バイバイモンキー」と「どんなもんだ!」も、小向さんの声が意外な作用をして全然違う曲に聴こえました。
カタル その2曲は彼女自身が選曲したんで「そこはしっかり歌ってもらわないと困るよ!」って言ってたんですよ。歌詞の内容でその2曲を選んでくれたらしいんですけど、曲としては難しいんですよ。
小向 歌ってみてびっくりしました(笑)。
カタル 最初本当に歌えるのかなって思ったけど、ちゃんと帳尻を合わせたから偉い。でも、こうやってたまに違う人に歌ってもらうと、俺はあっちゃんに難しい曲ばっか作ってんだなあって再確認しますね(笑)。