“PREMIUM LIVE EVENT 2011”に向けて
樋口：最近よく会う若いバンドの中には、メレンゲや音速に憧れてますというバンドもたくさんいるんだけど、みんなから見て、若いバンドってどう映ってるの？
クボ：上手いなって思いますよ。ルーツロックというか、そういうのを持ってる世代が来てるなって。ただ、言葉は入ってこないんですよね。
藤井：洋楽っぽい邦楽が若者に受けているのかもしれない。そこに言葉が入ると熱くなり過ぎちゃうんだろうね。
クボ：だから、あと10年してどれだけ残ってるのかなとは思いますけどね。でも、すごいなと思うバンドは多い。
── ネットが盛んだから、誰でも簡単にライブを観る事が出来るし、昔はフライヤーを一生懸命配ってライブに来てもらったのに、今はTwitterで宣伝出来たりして、時代は変わりましたよね。
藤井：俺らも最初はカセットテープをダビングしてました。今カセットなんて言ったら大変なことだもんね。
クボ：誰も聴けないよ。
藤井：どんだけジジイになったんだって（笑）。でもアナログ的な感覚は重要だと思うけどね。まぁ、そんなこと言ってるからジジイって言われるんだけど。もうあの時代は戻らないんだよね。
── テープには戻らないと思いますよ。
藤井：やっぱりジジイの話でしたね（笑）。
大久保：テープのコンプ感好きなんだけどね。現実は受け止めつつ、やっていかないとですよね。ただ、CDは手にとって欲しいから、そのための活動はしていきたいですよね。
クボ：現状はまだCDがあるから、それを大事にしていくためにどうしたら良いかというのは突き詰めていきたいですよね。
藤井：ジャケットが良いと買いたくなるよね。家に置きたくなる。
大久保：そういうことを力説したい。
藤井：ジジイとして？
大久保：ジジイとしてでもいいよ。
藤井：SONG-CRUXのジャケってみんな良かったじゃん。
樋口：あの頃は、みんなこだわりが明確だったから出来たんだよ。今って、もっともっとこだわっても良いのにってこちらが思うぐらい、タイトルに対してのこだわりが薄くなっている気がする。バンドの作品だから私はガチャガチャ言わないけれど、こだわりを持ってる人ほどバンドも残るんだなって思いますよ。
藤井：でも、より凝ったCDの仕様にしたところで若い子は興味あるのかなって。ジジイしか反応してくれないんじゃないかって。
── いろんなバンドにインタビューをしていても、30代前後から上の方はCDという形にすごくこだわりがありますね。
藤井：だから、みんな紙ジャケシリーズみたいなの買っちゃうんだよ。
樋口：今の若い子はパソコンで音楽を聴くのが当たり前になっていて、家にオーディオ機器がないって話も聞いたことある。
大久保：ミュージシャンとして耳が悪くなると思いますよ。
藤井：低音とかどうやって聞いてるんだろうね。
樋口：それは最近高校生と一緒にイベントをやって、一番衝撃を受けたかな。CDは買わないで、気に入った曲だけダウンロードするんだって。
大久保：そもそも買わないんですね。
藤井：ジジイの発想ピンチだよね（笑）。
樋口：そういう子がバンドをやろうとしているから。
大久保：ちゃんとした音を知らずに。
樋口：でも、メジャーデビューしたいって言う子もいっぱいいる。
大久保：矛盾してますね。
藤井：日本の音楽が劣化してるとは思わないけど、ジジイが悪いのかな。古い考えは俺ら世代で話す分には良いし、こだわりは捨てちゃいけないと思うけど、若い子に強要する必要はないね。…なんで音速とメレンゲの対談でジジイと若者の音楽の話してるの？
── で、強引に話を変えます。9月2日のライブがロフトでありますけど、新宿ロフトも35周年なんですよ。
クボ：僕らが生まれる前からあるんですね。
藤井：俺は生まれてるよ（笑）。もうすぐ四十だから。
クボ：メレンゲは9月2日から新しいサポートギターでやるので、すごい新人バンドの気持ちでやるかも。そこから秋のツアーは全部一緒に回ります。音速は曽根さんが入ってから初めて観るので楽しみですね。
藤井：曽根くんは同い年でジジイだけある。話題もめちゃめちゃ古いもんね。メレンゲのサポートしていた時の曽根くんってMCとか喋ってた？
クボ：喋ってないですね。
藤井：うちに入ってからは喋らされて、いい加減にしてくれって（笑）。俺に話をふるなって言われるんだけどね。関西人だから上手いんだよ。こっちは両方ボケみたいなものだから、今までよくやってたなって（笑）。剛くんなんて最近ライブ中にすごいいじられてるよね。
大久保：いじられてるから、2日に大きい仕返しを用意しようかと思ってます（笑）。真面目に言うと、デビューしてから5〜6年が経ち、この間も濃いツアーが出来たのでそれをそのままぶつけたいなと思っています。
── メレンゲはC.C.Lemonホールのワンマンも無事成功し、先日ツアーが終わったばかりですが。
タケシタ：音速ラインという近いバンドとの2マンがガチンコでやれるっていうのは楽しみですよ。
ヤマザキ：9月2日楽しみなんですよ。メレンゲが休止している時に、僕はサポートしていたバンドで音速と対バンした事があって、その時にこういう形で対バンしたくなかったなってすごい思ったんです。ライブがすごく良くて、バンドって良いなって思ったし、だからようやくこういう形であの時に観た音速ラインと胸を張って対バン出来るのはすごく楽しみなんです。よろしくお願いします。
