今年2月より行われた井上陽水 コンサート2016「UNITED COVER 2」ツアーが4月8日の 富山オーバード・ホール公演をもって終了した。
昨年9月からスタートした2015「UNITED COVER 2」から通算すると全40公演となった。冒頭、「ミスコンテスト」「カナリア」「Make-up Shadow」など大人の妖艶な世界でライブをスタートすると、最初のトークで「今回のツアーはスタッフと検討に検討を重ねた結果、あえて富山をファイナルとしました。」 と冗談まじりに発言すると会場を埋めたファンからは笑いとともに拍手が巻き起こった。
日本のトップミュージシャンを従えて、新旧のオリジナル曲を演奏した後、今回のメインテーマである、アルバム「UNITED COVER2」収録曲より「シルエット・ロマンス」(オリジナル:大橋順子)、リンゴ(オリジナル:吉田拓郎)、夢であいましょう(オリジナル:坂本スミ子)のカヴァーを披露し、吉田拓郎との笑ってしまうようなエピソードや、バラエティ番組「夢であいましょう」など、テレビに夢中になった幼少時代の自身の思いでなどを語った。そして、NHK「ブラタモリ」のテーマ曲「女神」「瞬き」はもはや井上陽水の新たな代表曲ともいう位、会場を盛り上げた。
コンサート終盤には日本人すべての琴線に触れる国民的名曲「少年時代」も披露した。この曲は富山を舞台にした映画「少年時代」の主題歌だが、本人はそんなことにも触れ、ツアーファイナルの夜は、「少年時代」でまさにスペシャルなコンサートとなった。
その後、「氷の世界」と「勝者としてのペガサス」を歌い上げ、本編が終了。
大歓声のアンコールに応え、再び登場した陽水は「カニ好きを代表してこの曲を歌います。」と「渚にまつわるエトセトラ」を歌うと、会場も一体となって「カニ食べ行こう」の大合唱。引き続き「夢の中へ」で会場は最高潮となったが、最後はこれもまた大名曲「夏の終りのハーモニー」でしっとりと締めくくった。
井上陽水、御年67歳。いまだ精力的にツアーをこなしながら、パフォーマンスは達人の域。軽妙洒脱なトークも含め、日本音楽シーン、孤高・唯一無二の存在。その姿は3月にリリースされたブルーレイ&DVD「井上陽水コンサート2015 UC2」で確認をしてほしい。ファイナルの打ち上げ、富山の夜はツアー御一行はおいしいカニを食べたに違いない。
ツアーの最終公演が富山になったのは少年時代が生んだ必然か、それともただの偶然か、それともカニを食べるためか、それは誰にもわからない。(photo:有賀幹夫)
商品情報
「井上陽水 コンサート2015 UC2」
2016.3.16 発売
Blu-ray ¥6,800(税込)) UPXH-1029
DVD ¥6,800(税込) UPBH-1401
<収録曲>全21曲
・コーヒー・ルンバ
・ダンスはうまく踊れない
・飾りじゃないのよ 涙は
・鍵の数
・お願いはひとつ
・シルエット・ロマンス
・リンゴ
・有楽町で逢いましょう
・女神
・瞬き
・あの素晴しい愛をもう一度
・リバーサイド ホテル
・ジェニーMy love
・My House
・青い闇の警告
・氷の世界
・とまどうペリカン
<アンコール>
・渚にまつわるエトセトラ
・夢の中へ
・傘がない
・結詞
特典MC映像 約20分
・前口上
・イタリア高級ブランドショップにて
・初対面恐怖症
・鯛の兜焼き柚子胡椒風味
・四季折々
Live Info.
井上陽水 コンサート2016「UNITED COVER 2」
2/10(水) 神奈川 相模女子大学グリーンホール
2/12(金) 静岡 静岡市民文化会館 大ホール
2/17(水) 北海道 ニトリ文化ホール
2/19(金) 北海道 函館市民会館
2/27(土) 山形 南陽市文化会館 (山形市南部)
2/28(日) 福島 會津風雅堂
3/4(金) 茨城 茨城県立県民文化センター 大ホール
3/5(土) 神奈川 神奈川県民ホール
3/10(木) 兵庫 神戸国際会館こくさいホール
3/12(土) 京都 ロームシアター京都 メインホール
3/13(日) 石川 本多の森ホール
3/19(土) 東京 NHKホール
3/21(月) 愛知 愛知県芸術劇場 大ホール
3/25(金) 広島 広島上野学園ホール
3/27(日) 熊本 市民会館崇城大学ホール(熊本市民会館)
4/2(土) 鹿児島 鹿児島市民文化ホール第一
4/3(日) 宮崎 宮崎市民文化ホール
4/7(木) 新潟 長岡市立劇場
4/8(金) 富山 富山オーバード・ホール