気づくと、一緒に遊んだり仕事をしたりお酒を飲んできた、 昔からの親しい友人達が、みんな50歳を超えていて、 これはもう大問題。
この歳になると、「飲み会やるぞ〜!」「おーし、飲もう飲もう」 って、単純に喜んでばかりはいられない。"飲み会"てさ、 若かったわたくし達が集まってお酒を飲んでたから、 そこに恋が生まれたり、出逢いがあったり、 予想外のとんでもない展開があったりしておもしろいんだけど、 今ほら、切実なのはアル中問題とかセクハラ問題とか。は〜、 限りなくキビシい現実だから。
だいたい、 アルコールを飲むことだけを目的に集まって50才代てってなんで すか。単なるアル中集団じゃないですか...みたいな自虐もある。
だいたいね、酔い方が最近みんな少し変だ。くどいし、しつこい。 若い時はあんなに聡明だった連中が、 同じことを繰り返し喋ったりしてる。けッ! どいつもこいつもバカにしやがって、この野郎! 全員死ねバカ野郎! ...とか、気づくとぶつぶつ言ってる奴もいる。あ、俺か、ゾ〜 ッ、こわ。
やっぱね、単に"飲む"だけの集まりだと、 みんな単に飲んで酔っ払っちゃって、酔いどれちゃうだけで、 最初の乾杯から終電前の最後の一杯まで、 一夜の流れのなかに1ミリの発展性もないわけ。
つまりわれわれは、飲む理由というか、会う理由というか、 なんでもいいから、飲んで成し遂げるべき目標が必要なんだね、" 飲む"以外の。ライブでも、何かのイベントでもいいんだけど。
ということで、昨日わたくし、友だちと飲んで遊んだんだけど、 飲むための目的を作った。
それがズバリ! ーー「 ロックカフェLOFTで一緒にイベントをやるから打ち合わせしよ う」なわけです。
待ち合わせは歌舞伎町のロックカフェ。14時PM、早い! その日の都心の気温39.8℃。あちい。
彼、VICEとかで仕事してる立派なクリエイターなんですよ。 まっ昼間からイベントの打ち合わせとかしてて、 われわれは働かなくていいのか。いやいや、 でもこれはイベントの打ち合わせだから、 広い意味では仕事のようなものじゃないか。いや遊びだ。 そのほうが美しい。そうだな。というわけで――
それぞれが持ち寄った音源を、開店前のロックカフェで、 爆音でじゃんじゃん鳴らしながら、どの曲をかける... どういう話をする...じゃあここはこの曲にしよう...と、 店長の東くんにハイボールをじゃんじゃん出してもらい5杯、 6杯、7杯と。さらにもう1杯、 もう1杯とロック談義で盛り上がっり、 もちろん飲んでいるのはわれわれ2人だけなんだけど、 しかも打ち合わせだから無料だ!
やっぱりロック談義は楽しいよな。うーむ、 イベントを成功させるという目的を持って飲むハイボールは、 すごく美味い。
ーー と、さんざん酔っ払って打ち合わせをして、表に出て、 時計を見たらまだ4時半。はや。
で、歩いて万年湯という大久保の銭湯に行って水風呂入って。.. .と、 50歳の男2人デートの報告をここでされても困ると思うけど、 するわ。
あたし達、たしかに二人でお風呂へ入りました。 万年湯の水風呂は冷たくて、体の芯まで冷えちゃって、 へークッション! くしゃみ出ちゃって、 銭湯で鳥肌立てて凍えてどうすんだって気もしたけど、 そこはもうガマン比べだから、さみーさみーと、 冷水の中で奇妙な声を2人であげてました。
で、その後もいろいろあって、終電で別れて帰ったんだけど、「 書いたら訴えるから!」と、浅原くんがいうから書かないけど、 でも最後は街角で、 1本のワインボトルに2本のストローを入れて、 2人で一緒に飲みました。
知ってた? 今、男同士でボトルに2本のストロー立ててワイン飲むって、 すごく流行ってるんだよ。わたしたちLGBTじゃないけど、 別にそれは問題ない。ただ、 プラスティック製のストローを使ったことは反省してる。 海洋プラスティックとマイクロビーズの問題は、 地球環境的に大問題でしょ。というわけでーー
8月7日の『ヘルズエンジェルズ』朗読会に続きーー 次回は9月10日(月)、またわたしたち2人で「 月曜から夜遊びシリーズ その1 歌舞伎町でデルタブルースを聴きながら〜」出演:石丸元章(『 ヘルズエンジェルズ』翻訳者)、浅原裕久(担当編集)
開催します。みなさんいらしてください!